日経平均は調整が一服

 9月から10月の月またぎとなった先週の国内株市場ですが、週末10月4日(金)の日経平均は2万1,410円で取引を終え、前週末終値(2万1,878円)からは468円安でした。

 週足ベースでは2週連続の下落で、下げ幅の合計は669円になります。この株価下落によって日経平均の株価水準は先月(9月)中旬から終盤にかけて定着しつつあった2万2,000円台から少し距離を空ける格好になってしまいましたが、今週は再び2万2,000円台を回復させて株価上昇の相場地合いに戻せるか、もしくはその足場固めができるのかが焦点になりそうです。

 そこでいつもの通り、足元の状況から整理していきたいと思います。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2019年10月4日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 あらためて上の図1で先週の日経平均の値動きを振り返ってみると、週初は小動きのもみ合いが続いていたものの、10月2日(水)から3日(木)にかけての大きな「窓」空けによる下落が目立っています。週を通じた値動きも5日移動平均線に抑え込まれています。

 結果として株価水準を一段切り下げることになってしまいましたが、25日移動平均線水準までの株価の調整自体は前回のレポートでも指摘していたため、さほど驚きではなかったと言えます。しかも3日(木)と4日(金)の安値がそれぞれ2万1,277円、2万1,276円とほぼ同値で、下値を探る動きにならなかったですし、75日移動平均線もサポートとして機能しています。

 さらに、4日(金)の米国株市場が大きく反発した他、この日の日経平均株価先物取引の終値が大阪取引所で2万1,520円、CME(シカゴ)で2万1,535円となっているため、目先の調整が一服したと見ることができ、株価の反発シナリオも描けそうですが、実はまだ注意が必要な状況です。