不安材料の多い中、日経平均は株価水準を維持

 連休明けで4営業日だった先週の国内株市場ですが、週末9月20日(金)の日経平均株価は2万2,079円で取引を終えました。終値での2万2,000円台乗せを達成した他、週足ベースでも3週連続の上昇です。もっとも、前週終値(9月13日の2万1,988円)からは91円高と上げ幅はあまり大きくはないため、小動きの印象となっています。

 とはいえ、先週はサウジアラビアの石油施設がドローンによる攻撃を受ける事件が発生し、中東情勢の地政学的リスクが意識される状況だった他、FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀会合といった金融政策イベントではほぼ想定通りの結果に収まったことによる材料出尽くし感、そして週末には、米国の農場を訪れるはずだった米中次官級協議の中国側代表団が予定を繰り上げて帰国してしまい、米中関係改善の期待が後退するなど、相場を取り巻く環境は決して良好ではありませんでした。

 そんな状況下でも日経平均が株価水準を維持できたことは前向きに捉えても良いのかもしれません。前回のレポートでも紹介しましたが、平均足(週足)の陽転とMACDとシグナルのクロス、そしてMACDの0円ライン上抜けによる上方向へのトレンド転換の基調は維持できています。

■(図1)日経平均の平均足(週足)とMACD(2019年9月20日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成