日本人のDIYサイクル投資のお手本は外国人

 日本の個人投資家がGPIFの運用資産の分散をお手本にすべきという専門家の推奨があることを上述しました。しかし、超長期投資ならともかく、投資パフォーマンスの目標と成果を実感できるのは、せいぜい数年程度の景気サイクルに沿った相場まで。その中で、円建てで投資する日本人は「リスクオンの円安、株高でほぼ全勝」「リスクオフの円高、株安でほぼ全敗」の荒波に巻き込まれがちです。

 日本株の売買統計をきちんと見れば、この円相場を投資指針として逆手に取って最大限活用しているのは、外国人です。外国人は、2012年暮れ以降のアベノミクス相場の初期段階から日本株を率先して買い上げ、2017~2018年にはいち早く日本株の売り越しに動いています。円安が終盤に差し掛かる中、来る円高で日本株のパフォーマンスが殊更に悪くなることを警戒すればこその行動です。日本人のDIYのサイクル投資にとっては、GPIFより、外国人の方が良いお手本と言えるでしょう。

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