バンダイナムコホールディングス
1.2020年3月期1Qは、6%増収、28%営業増益
バンダイナムコホールディングスの2020年3月期1Q(2019年4-6月期)は、売上高1,592億5,100万円(前年比5.5%増)、営業利益228億3,000万円(同27.6%増)となりました。1年前の2019年3月期1Qも4.7%増収、14.6%営業増益と高い利益水準でしたが、今1Qはそれをさらに上回る好調な決算でした。
今1Qをセグメント別に見ると、トイホビー事業は、売上高568億4,200万円(前年比12.5%増)、営業利益68億700万円(同28.5%増)と好調でした。国内、海外ともにガンプラ等のハイターゲット層(20歳代以上の高年齢層)向け商品が好調でした。ハイターゲット層の売上高比率は約35%で前1Qの約30%から上昇しました。また、子供向けでは国内は「ドラゴンボール」「仮面ライダー」、海外では「ウルトラマン」などが好調でした。
ネットワークエンターテインメント事業は、売上高712億2,200万円(前年比1.8%増)、営業利益144億3,100万円(同41.4%増)となりました。このうち、ネットワークコンテンツ売上高は476億円(同0.4%増)と堅調でした。「ドラゴンボール」「ワンピース」「アイドルマスター」などの主力スマホゲームが効果的なイベント開催によって順調でした。
また、家庭用ゲーム売上高は179億円(同8.5%増)と伸びました。大型新作タイトルがなかったため、広告費などのマーケティング費用が比較的少なくなりました。それに加えて、「ジャンプフォース」「エースコンバット7:スカイズ アンノウン」「ドラゴンボールファイターズ」など2018年3月期~2019年3月期に発売された既存タイトルのリピート販売が好調で、営業増益に貢献しました。
一方で、リアルエンターテインメント(アミューズメント施設と業務用ゲーム機)は、増収ではありましたが、1Qは例年他の四半期に比べ売上高が少ないことから小幅ながら営業赤字になりました。映像音楽プロデュース(アニメ公開、ライブイベント、パッケージ販売など)は、ライブ、アニメなどのパッケージ販売が減少したため、50.6%営業減益となりました。IPクリエイション(アニメ制作、著作権管理等)も減収減益となりました。
表4 バンダイナムコホールディングスの業績
表5 バンダイナムコホールディングスのセグメント別業績(通期ベース)
表6 バンダイナムコホールディングスのセグメント別業績(四半期ベース)