2.9月20日、「ニンテンドースイッチライト」発売

 2019年9月20日に任天堂は「ニンテンドースイッチライト」(以下NSライト、税抜き価格1万9,980円)を発売する予定です。現行のNSからテレビに接続する機能を除いて小型化したものです。ソフトはほとんどのNS用がそのまま使えますが、携帯モードがないソフトなど一部のソフトは遊べないか、機能が制約されます。

 会社側では、NSライトの販売台数予想を開示していません。NSハードの今期販売台数予想1,800万台(前期は1,695万台)の中にNSライトも含まれています。実際にNSライトが何台含まれているか不明ですが、100万台以上と思われます。従って、従来のNS(標準型)の販売台数は既に前期でピークを打ち、今期から下降局面入りすると会社側は見ているもようです。

 楽天証券では、NSライト販売台数予想を、今期400万台、来期600万台としました。ニンテンドー3DSの過去の年間販売実績から、NSライトの実需を今期、来期ともに600~1,000万台と予想しましたが(日本200~400万台、欧州その他200~300万台、北米200~300万台)、会社側が控え目に供給する可能性を考慮しました。NSライトは、発売後2~3年以上好調な売り上げが予想されますが、これは世界の携帯型ゲーム市場(例えば日本と欧州の電車の中の需要)が現在ほぼがら空きになっており、これをNSライトが埋めると思われるためです。

 また、従来のNS標準型は今期1,700万台、来期1,500万台と予想しました。NS標準型の単年度販売台数は今期がピークになると思われます。標準型とライトを合わせると、今期2,100万台、来期2,100万台となり、前回予想の同じく2,000万台、2,000万台(いずれも標準型のみの予想。前回予想時は、NSライトの発売時期が不明だったため、予想にNSライトを織り込んでいない)に対して若干上乗せになりますが、これはNSライトによる市場拡大効果を考慮したためです。

 NSソフトは、前期1億1,855万本に対して、今期1億5,000万本、来期1億8,000万本と予想します。前回予想と同じです。今期の目玉ソフトとしては、9月20日発売の「ゼルダの伝説 夢を見る島」、11月15日発売の「ポケットモンスター ソード・シールド」、来年3月20日発売の「あつまれ どうぶつの森」があります。特に「ポケットモンスター ソード・シールド」は今期分で1,500万本以上、来期分も合わせて2,000万本を超える大型ソフトになる可能性があります。

 これらのゲームは、いずれも携帯型ゲーム機でのプレイに適したものになっており、NS標準型でも、NSライトでも楽しめるようになるもようです。ただし、NS標準型は発売後3年目に入っており、累積ハード1台当たりのソフト販売本数が低下し始める時期になるため、ソフト販売予想は前回予想を据え置きました。

表5 ニンテンドースイッチ用ソフトの発売スケジュール(任天堂製または任天堂が販売権をもっているソフトのみ)

出所:任天堂ホームページより楽天証券作成