風見鶏相場の日本株、今週想定されるシナリオは?

 いずれにしても、米国から吹く風によって方向が変わりやすい「風見鶏相場」になりそうというのが今週の基本的な相場地合いで、相場の上方向への意識と下方向への意識が入り混じる状況と言えます。そこで、再び話を日経平均のチャートに戻し、トレンドラインを描いて整理してみたいと思います。

■(図3)日経平均(日足)の動き その2(2019年6月14日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図3は昨年10月2日の高値を起点にして、戻り高値をそれぞれ結んだ赤いトレンドラインと、12月26日の安値を起点にして、押し安値をそれぞれ結んだ青いトレンドラインがそれぞれ何本か描かれています。

 足元の日経平均は、青いトレンドライン(3)と、赤いトレンドライン(3)がクロスしているところに位置しています。今後の基本的な値動きとしては、上方向ならば青いトレンドライン、下方向ならば赤いトレンドラインが目安になります。

 メインシナリオはこのふたつの線に囲まれたゾーンが想定レンジになりますが、下方向に株価が進んだ場合、5月に入ってからの日経平均が赤いトレンドライン(3)によって上値を抑えられてきたこともあり、「弱気ゾーン」入りする可能性があります。となると、青いトレンドライン(4)が下値サポートとして機能するかが次の焦点になります。

 反対に、上方向に株価が進んだ場合は、青いトレンドライン(3)をサポートにした「強気ゾーン」入りとなります。この場合、直近高値(4月24日)の延長線となる赤いトレンドライン(4)が上値抵抗として意識されることになりそうです。

 最近は相場のムードがコロコロと変わりやすいだけに、その強弱に合わせて想定されるゾーンを意識して取引に臨むスタンスが無難なのかもしれません。