日経平均の下落はひとまず落ちついた印象

 先週の国内株市場ですが、週末5月17日(金)の日経平均株価終値は2万1,250円でした。前週末の終値(2万1,344円)からは94円ほどのマイナス、週足ベースでも2週連続の下落となりました。米中摩擦の悪化に対する警戒をきっかけに始まった下落相場の余韻が先週も続いた格好ですが、下げ幅からすると、下落の勢いがひとまず落ち着きつつあるようにも感じます。

 先週の値動きを「下落相場の一服」と考えれば、今週は戻りを試す展開が期待できるわけですが、実際のところはどうなのでしょうか?まずはいつもの通り、下の図1で足元の状況から確認します。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2019年5月17日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の日経平均ですが、値動きをたどると、2万1,000円水準の攻防がメインだったことがうかがえます。実際にローソク足の形に注目すると、いわゆる「ヒゲ」の長い線が多くなっています。また、取引時間中にこの水準を下回る場面が何度か見られたものの、終値ベースでは一度も下回ることはありませんでした。そのため、市場心理としては、「下値を探る動きよりも下値を拾う動き」の方が優勢だったと思われます。

 さらに、5月に入ってからずっと下回っていた5日移動平均線も週末17日(金)の取引で上抜けてきましたので、冒頭でも触れた通り、下落が一服した印象があります。