各行の決算詳細

JPモルガン・チェース

 JPモルガン・チェース(JPM)の第1四半期決算はEPS(1株当たり純利益)が予想2.35ドルに対し2.65ドル、売上高が予想280.5億ドルに対し291.2億ドル、売上高成長率は前年同期比+4.4%でした。

 純金利収入は前年同期に比べ11億ドル多い146億ドル、非金利収入は前年同期に比べ2億ドル多い153億ドルでした。

 純金利イールドは8bp(ベーシスポイント:1bp=0.01%)改善の2.56%でした。

 貸倒引当金は15億ドルでした。これは前年同期より3.3億ドル増加しました。ホールセール部門でのポートフォリオの悪化が原因です。一部商業・工業顧客のダウングレードに絡め1.35億ドルの引当金を取りました。ちなみに前年同期は1.7億ドルの引当金解除を行っています。

 平均コア・ローンは+5%、平均預金は+3%でした。

 オーバーヘッド・レシオは56%で、昨年2018年の第4四半期は58%でした。

■消費者&コミュニティー・バンキング部門

 消費者&コミュニティー・バンキング部門売上高は前年同期比+9%の138億ドルでした。純金利収入の増加、預金の増加、カード・マージンの増加、カード残高の増加が寄与しました。

■コーポレート投資銀行部門

 コーポレート投資銀行部門売上高は98.5億ドル、うち投資銀行部門売上高は前年比+10%の17.45億ドルでした。債券引き受け、M&Aアドバイザリーが増加、株式引受けフィーは減少しました。

 市場インベスターサービス部門売上高は66.2億ドルでした。内訳は債券部売上高が▲8%の37億ドル、株式部売上高が▲13%の17億ドルでした。

■今後のガイダンス

 2019年度の純金利収入は580億ドルを見込んでいます。修正費用は660億ドル以下、損金計上は55億ドル以下を見込んでいます。

■各種レシオ

 ROE(株主資本利益率)は16%、昨年の第1四半期は15%でした。

 ROTCE(有形自己資本利益率)は19%、昨年の第1四半期は19%でした。

 CET1 capital ratio(普通株式等Tier1比率)は12.1%、昨年の第1四半期は11.8%でした。

 1株当たり有形簿価は57.62ドル、昨年の同期は54.05ドルでした。