日経平均は年初来高値更新、まだ上値を追える?

 先週末4月12日(金)の日経平均株価は2万1,870円となりました。前週末終値(2万1,807円)比では63円高と小幅上昇にとどまりましたが、週足ベースでは2週連続の上昇、そして終値ベースでは年初来高値を更新して取引を終えています。また、この日はミニ先物取引およびオプション取引の精算日(SQ)でしたが、そのSQ値も週末の終値と同じ2万1,870円でした。

 今回もいつもの通り、日足チャートで足元の状況から確認していきます。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2019年4月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 まずはローソク足の並びから値動きをチェックしていくと、週初の8日(月)は一段高でスタートしましたが、上値を伸ばせずに上げ幅を縮小させて、大きめの陰線となりました。その後は売りが優勢となるものの、しぶとく買いが入って陽線が続いて下げ渋りを見せ、週末にかけて値を戻していく展開となっています。

 冒頭でも触れた通り、日経平均は終値ベースで年初来高値を更新したわけですが、取引時間中の高値についても年初来高値を更新しています。ただ、その高値は8日(月)の始値である2万1,900円でもありますので、週初の取引開始時がいちばん高い、「寄付天井(よりつき天井)」だったわけです。

 さらに、5本のローソク足を合成して週足にすると、実体が短く、下ヒゲも長くなっていて、「カラカサ」もしくは「トンボ」と呼ばれる線になっています。下げた分をほぼ取り戻したわけですから、形としては悪くはなく、まだ上値を追える状況と考えることができます。もっとも、その上値については、200日移動平均線が抵抗線として立ちはだかっていますが、株価水準は保ち合いの上限の線をキープしていますので、こちらも上方向への意識を感じさせます。