他の株価指数も日経平均にキャッチアップできるかが焦点に

 ただ、TOPIX(東証株価指数)にも注目すると別の景色が見えてきます。

■(図2)TOPIX(日足)の動き(2019年4月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週のTOPIXの値動きを振り返ると、日経平均とは異なり、週初の下げを取り戻せていません。株価位置は25日移動平均線水準、200日移動平均線との距離も少し離れています。特徴的なのは週末12日(金)の取引で、この日は日経平均が前日比で0.73%の上昇となる一方、TOPIXは0.07%のマイナスとなっています。マザーズ指数や日経JQ平均についても、それぞれ1.37%安・0.33%安となっていて、日経平均だけが強い動きを見せました。その背景にあるのは、指数寄与度の高いファーストリテイリングやソフトバンクの両銘柄が上昇したことになります。

 先行して上昇した格好の日経平均ですが、今週もさらに値を伸ばす展開でスタートしそうです。予想以上に好調だった中国の貿易統計の結果や米国企業の決算期待を受けて、12日(金)の米国株が大きく上昇し、日経平均の先物取引の終値は大証で2万2,070円、CME(シカゴ)で2万2,080円と、節目の2万2,000円台乗せとなっています。さらに、為替(ドル/円)も1ドル=112円台の円安へと動いていることも追い風となりそうです。

 そのため、今週の日経平均は「200日移動平均線を上抜け」と「2万2,000円台水準との位置関係」を中心に、「TOPIXなど他の株価指数が日経平均にキャッチアップ」できるかが焦点になります。