3月の値上がり率ランキング(5銘柄)
1 ライトアップ(6580・東証マザーズ)
中小企業向けコンサルを主力事業とするライトアップ、昨年6月上場のちょっと古めの直近IPO株です。初値が3,725円、今年2月に付けていた上場来安値は844円。そこから3月高値2,989円まで、まさに爆騰でした。
ただ、なぜ爆騰が発生したのか、理由が分かりません。が、買い上げた主体は信用取引を使った個人投資家だったことは判明しています。11日まで9連騰していましたが、その11日に東証が信用規制をかけると発表。その途端、翌12日はストップ安となりました。
2 シリコンスタジオ(3907・東証マザーズ)
20日に火柱が立ち、そこから月末にかけて急騰しました。きっかけは、19日に米グーグルが発表したゲーム事業参入。グーグルが手掛けるゲームは、据え置き型ゲーム機が不要なクラウド型ゲーム(独自のゲームストリーミングサービスプラットフォーム「Stadia」を利用)。グーグル参入による競争激化懸念で、ゲームのハード機を手掛けるソニーや任天堂が売られた話題です。
この米グーグル参入の話から関連株に浮上したのが、「Stadia」のパートナー企業として名前が挙がっている同社とCRI・ミドルウェアでした。北米や欧州でのサービス開始は今年中のようで、サービスの詳細は今夏に発表されるもようです。
3 ジョルダン(3710・ジャスダック)
26日から月末29日まで、わずか4営業日で株価は8割以上も値上がり。材料は、同社が発表した新モバイルチケットの提供開始でした。全国の自治体や交通事業者を対象に、5月からスマホアプリで購入手続きを完了できるチケットサービスを提供するようです。乗り換え案内サービスとの相性の良いサービスなうえ、多言語対応で訪日外国人も使えます。
このリリースが好感されました、それ以上に、発表前の時価総額が50億円台の超小型株で、流動性が極めて低かったことが瞬間沸騰の理由でしょうか。
4 SKIYAKI(3995・東証マザーズ)
リリースと好業績発表の合わせ技が決まり、3月の人気株に。月初から急騰したのは、1日に発表したJリーグチームの「アルビレックス新潟」のモバイルファンサイト開設。その1週間後には、アイモバイルと新プラットフォーム事業の展開加速のための業務提携も発表。
材料に反応して出来高が膨らんできたところで、15日発表された通期決算が燃料補給的な役割に。前期の売上高が64%増で会社計画を上振れたほか、今期見通しも増収増益を見込むと一段高で、半年ぶりの1,000円台乗せに成功しました。
5 AmidAHD(7671・東証マザーズ)
4月1日の新元号発表に向け、株式市場では「改元」関連銘柄探しが広がりました。改元で需要が生まれる業種はどこか? 書類や封筒の刷り直しで“印刷株”、結婚需要高まるんじゃないかで“ブライダル株”など妄想に近い連想も広がりながら、直近IPOで小型のマザーズ株ということもあって同社がシンボルストック級に。
同社は、超ニッチなハンコ(印鑑)の市場において、EC経由で国内トップシェアを握る企業です。昭和から平成に改元した際、新元号対応のための訂正スタンプに需要が生まれたとのエピソードから、上場銘柄では唯一のハンコ専業株として人気化しました。