3月米雇用統計 詳細レポート

4月5日に発表される3月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が+17.8万人(前回+2.0万人)の予想。失業率は3.8%(前回3.8%)、平均労働賃金は前月比+0.2%(前回+0.4%)、前年比+3.4%(前回+3.4%)との予想になっています。

出所:楽天証券作成

2月雇用統計のレビュー

2月の米雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数)がわずか2.0万人の増加にとどまり、事前予想の+18.5万人を大幅に下回りました。単月の落込み幅としては2004年以来最悪。その一方で失業率は3.8%まで下がり、過去50年間で最も低い水準を維持しました。平均労働賃金は前月比0.4%に上昇。前年比も0.4%上昇となって10年ぶりの大幅な伸びを記録しました。

3月雇用統計の予想

 では2月の雇用統計はどうでしょうか? 2月はNFPが+18.5万人の予想。やや少なめの印象を受けますが、1月も事前予想の16.0万人に対して結果は30.4万人の大幅増でした。予想が低いぶんだけアップサイド・サプライズが大きいともいえます。ただし前回は米政府機関の一部閉鎖が理由で集計が間に合わなかったようなので、修正値のブレにも注意が必要です。失業率は4.0%から3.9%に低下の予想。

 貿易戦争という不安要因はあるものの、雇用が減っているといった兆候は今のところ見えません。実は米国ではその逆が心配されています。