本日の注目通貨

ドル/円:110円半ばで推移

 110.64円でオープンした27日(水曜日)のドル/円は、110.71円まで上昇したあと欧州時間に110.23円まで下落、その後はもみあいとなって終値は110.52円。毎日のように上サイドをチャレンジしますが、111円台には20日以来乗せられずにいます。

 トルコリラが引き金となって、南アランドやアルゼンチンペソなど新興国通貨が急落しています。世界的景気後退を背景にFRBやECBが弱気なためドルやユーロも精彩を欠く状況。逃避通貨として円が候補に上がり、それもドル/円の上値を抑えています。

サポートは、109.90円、109.30円、その下は108.50円。
レジスタンスは、111.00円、111.50円、その上は112.00円。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成 

 

NZドル/円:低金利クラブに仲間入り

 RBNZは27日の会合で、政策金利を1.75%に据え置きました。決定は予想通りでしたが、次回の政策変更は「利下げの可能性が高い」との声明が同時に出したためにNZドルが急落。NZドル/円は、76.43円をトップに74.89円まで大幅に下落しました。

 RBNZスタンスはこれまで「利下げ、利上げの両方の可能性」と中立だったので、急にG10中央銀行の「低金利クラブ」に入会したことにマーケットが驚きました。

 背景は、世界の景気減速、特に経済関係の密接な隣国オーストラリアの国内経済の腰折れ懸念。NZドル高に対する警戒感もありました。RBNZは5月にも利下げするとの観測も出ています。

 しかし、全てが悪い材料ということではなく、ニュージーランド国内の経済データはむしろ上向いています。今のマーケットが悲観に片寄りすぎていると考えるなら、ポジションが大きく調整された今がNZドルの押し目買いのチャンスなのかもしれません。今週金曜日(29日)に、RBNZのオア総裁が発言する予定となっています。前回の会合の時には、「利下げの可能性は高まっていない」と述べて、NZドルが急上昇しました。オア総裁の見解がどう変化したか(あるいはしていないか)に注目。マーケットは大きな関心を寄せています。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成 
出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成