2月の値上がり率ランキング(5銘柄)

1 Nuts(7612・ジャスダック)

 3年に1度、株価が爆騰する低位小型株? 2013年に株価が年間6.3倍、その3年後の2016年に4.1倍、そしてその3年後の今年・・・2月末時点で昨年末比3.1倍になっています。低位の小型株で、過去に大相場を演じた記憶が残っているからでしょうか、2月は出来高を膨らませて盛り上がりました。

 きっかけは、これまで「未定」としていた今期業績見通しを8日に発表したこと。前期10億円の赤字だった最終損益見通しが「0.12億円の黒字」でした。“黒転は買い!"で短期資金が殺到(0.12億円ですが)。

 

2 santec(6777・ジャスダック)

 これといった新しい物色テーマが少ないなか、今年脚光を浴びている数少ないテーマが「5G」ですね。5G関連銘柄の中核は東証1部のアンリツですが、動きの良い中小型からは同社や日本アンテナ(値上がり率8位)が関連銘柄として人気化しています。

 同社の決算説明会資料にも、「5Gへの対応等を考慮すると、波長可変光源への潜在的需要は大きい」と記されています。同社は波長可変光源という通信部品のメーカーで、通信キャリアの部品小型化などのニーズに対応しています。

 

3 ネットイヤー(3622・東証マザーズ)

 5日に今期予想の下方修正を発表(最終損益の予想を0.56億円黒字→1.68億円赤字)。これは明らかに売り材料ですが、翌日から4日連続ストップ高に。下方修正とセットで発表されたTOBがサプライズでした。NTTデータがTOBを発表し、TOB価格は1株850円(5日終値416円の2倍以上!)。TOB成立後はNTTデータの連結子会社になりますが、上場は維持されます。

 

4 レアジョブ(6096・東証マザーズ)

 まずは、14日発表の今期予想の上方修正がポジティブサプライズ。従来予想では営業利益が62%減0.5億円だったところから、15%増の1.5億円へ一転増益予想に。フィリピン人と会話できるオンライン英会話教室が主力ですが、個人の会員数が想定を上回って伸びているようです。

 そして第2弾の材料が、19日に発表した「Z会」の増進会ホールディングスとの合弁契約。両社の強みを融合し、学校向け外国語指導助手の派遣サービス事業や、子ども向け英語学習プロダクトの共同開発を進めるようです。AI翻訳が進歩していますが、やはり英語は必要と考えている日本人は多いのでしょう。

 

5 リリカラ(9827・ジャスダック)

 値上がり率トップ20銘柄内でも、時価総額は最小の30億円。たまに上がる低位株ですが、2月の買い材料は12日の決算発表でした。今19年12月期の期初計画を、営業利益で前期比3.8倍の7億円と発表。業績回復を理由に、配当も6円出すと。

 12日終値157円に対して、配当6円なら利回りは3.8%。かなりの好利回りですが、それ以上にサプライズだったのは、11年12月期以降はな配が続いていたため。9期ぶりの復配の驚きもあって、発表翌日はストップ高に。