円安進行を好感して、日経平均の上昇続く

 先週の日経平均株価は、1週間で177円上昇し2万1,602円となりました。米朝首脳会談が合意に至らなかったと伝わった2月28日(木)は、失望から日経平均は前日比171円下がり2万1,385円となりました。

 ところが、翌日(3月1日)の日経平均は、1ドル=111円台の半ばまで円安(ドル高)が進んだことを好感。前日比217円高の2万1,602円まで切り返しました。28日に発表された10-12月の米GDP(国内総生産)成長率が前期比年率2.6%増と、市場予想(2%増)を上回ったことが好感され、それが円安(ドル高)につながりました。

 2月14日に発表された12月の米小売売上高が前月比1.2%減と市場予想を大きく下回っていたことから、10-12月の米景気に不安が広がっていました。しかし、10-12月のGDPがそこそこ良かったため、米景気は堅調との見方が復活しました。

 なお、北朝鮮との交渉については、トランプ大統領が協議継続を表明したことが、とりあえず安心感につながりました。

日経平均週足:2018年1月4日~2019年3月1日

 

 日経平均は昨年のボックス圏(2万1,000~4,000円)まで戻り、引き続き、堅調に推移しています。このまま日経平均が2万1,000円台で値固めすれば、心理的な上値抵抗線となりつつあった2万1,000円が、逆に、下値抵抗線になっていく可能性もあります。

米国にマネーが集まり「ドル高(円安)、米国株高」続く

 1月3日に、ドルはフラッシュ・クラッシュ(一瞬の急落)で、一時、1ドル=104.08円をつけました。ところが、その後、ドル高(円安)が続いています。昨年12月に急速にドル安(円高)が進みましたが、既に、昨年10-11月の水準(1ドル=112~114円)近くまで戻りました。

ドル円為替レート:2018年10月1日~2019年3月1日

 

 NYダウも既に、昨年10-12月の急落の大部分を取り戻しています。

NYダウ週足:2018年1月2日~2019年3月1日