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外部環境を横目にみながら下値模索へ
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

外部環境を横目にみながら下値模索へ

2017/8/22
・週前半は、1万9,824円まで反発するものの週末は3カ月ぶりの1万9,500円割れ
・外部環境次第では目先1万9,000円水準を試す動きへ
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週前半は、1万9,824円まで反発するものの週末は3カ月ぶりの1万9,500円割れ

先週の予測

 米朝の緊張が続き地政学的リスクの高まりから、株価の下値はリスクの程度を見極める場面としました。日経平均株価は7月の中旬以降続いていた1万9,900~2万300円のボックスの下限を8月9日の▲257円の1万9,738円で切って売転換となったことで、ボックスの下放れとなり、目先は5月18日の1万9,449円を終値で切ると1万9,000円を試す動きも想定されるとしました。

結果

 週始めに北朝鮮のグアム島へのミサイル発射計画を懸念して▲192円の1万9,537円と下げるものの翌日の15日(火)は、ミサイル発射を延期するという北朝鮮の発表で△216円の1万9,753円と反発しました。しかし、地政学的リスクが解消したわけではないので上値は重く、小幅に2日続落のあと米国でトランプ政権に対するトラブルが発生したことでNYダウが大幅下落。為替も一時108円台をつけたことで週末の18日(金)は一時、直近のザラ場安値である5月18日の1万9,449円を下回る1万9,433円まで下落し、終値は▲232円の1万9,470円と1万9,500円を下回って引けました。

 3連休明けの14日(月)は、米朝関係の懸念や円高を嫌気して売り先行で始まり、一時▲243円の1万9,486円と1万9,500円を割り込みました。売り一巡後は円高一服と日銀のETF買い期待で下げ渋るものの、戻りは弱く▲192円の1万9,537円と4日続落となりました。

 15日(火)は、前日のトランプ大統領が習主席と電話会議で北朝鮮の非核化に向けての連携を確認したことや、北朝鮮がグアム島周辺へのミサイル発射を延期すると発表したことで欧米株高に。NYダウは△135ドルの2万1,993ドル、さらに一時110円台への円安となったことで、日経平均株価は一時△287円の1万9,824円まで上昇し、終値は△216円の1万9,753円と5日ぶりの大幅反発となりました。しかし北朝鮮問題は解決したわけではないので株価の上値は重くなりました。

 16日(水)は▲24円の1万9,729円、17日(木)▲26円の1万9,702円と2日の小幅続落となりました。18日(金)には前日の米国で経済指標の結果がマチマチ、トランプ政権をサポートする製造業諮問委員会の解散、コーン国家経済会議委員長の辞任の噂、スペインでのテロニュースなどからリスク回避が強まり株価は全面安。ドル売り・円買いとなったことで一時▲269円の1万9,433円と5月18日の1万9,449円を下回り、終値では▲232円の1万9,470円と1万9,500円切って引けました。1万9,500円割れは5月2日以来3カ月ぶりとなります。

 18日(金)の米国市場では、新たな材料がない中、前日の終値をはさんだもみあいとなっていましたが、世界各地でテロとみられる事件が続き、決算発表もマチマチだったことで、NYダウは▲76ドルの2万1,674ドルと続落しました。

 為替は、トランプ大統領の政権能力への疑問や長期金利の低下もあり、ドル売りの流れが強まり一時108.61円までのドル安・円高となりました。シカゴ日経先物も1万9,315円まで下げて引け値は△5円の1万9,445円でした。

 

外部環境次第では目先1万9,000円水準を試す動きへ

 今週は、北朝鮮情勢をめぐる地政学的リスクとトランプ大統領の政権運営に対する懸念が焦点となります。北朝鮮の地政学的リスクは21~31日まで米韓両軍の合同軍事演習があるため、北朝鮮の出方を伺うことになりますし、先週末のトランプ大統領の白人至上主義に対する発言をめぐる混乱がどうなるのか政権の先行きに対する警戒感があります。

 世界のこれまでの株価は、世界的な金余りと低金利に加え、好調な企業業績を背景に堅調に推移してきました。しかし、ここにきて欧米の中央銀行が金融政策を緩和から正常化へ戻す動きとなってきています。ECB(欧州中央銀行)は来年からの資産購入縮小の観測が強まり、FRB(連邦準備制度理事会)も9月には保存資産縮小の開始時期を決める見通しのようです。これにトランプ政権の政治混乱が続くようだと、すでに減税政策や規制緩和を織り込んで上昇していますので、トランプラリーの上昇分が剥げ落ちてくる可能性もあります。

 チャートをみると、2万円をはさんだもみあいが長く続き、9日(水)には▲257円の1万9,738円ともみあいの下放れとなって柴田罫線でも売転換となりました。そのため先週は5月18日の安値1万9,449円を終値で切ると1万9,000円を試す動きを想定しました。

 ただし、1万9,449円を終値で切って1万9,500円水準で値固めできれば戻ることも想定しましたが、週末の18日(金)はザラ場で1万9,433円と5月18日の1万9,449円を切って終値では▲232円の1万9,470円となり、1万9,500円を回復できませんでした。

 5月2日以来3カ月ぶりの1万9,500円割れであり、25日移動平均が75日移動平均線を上から下に抜けるデットクロスも不可避になっており、トピックスも75日移動平均線を下回ってきましたので、好材料(円安、米国株高)が出ない限り下値模索の展開となりそうです。  

 今回は1万9,000円水準に下値ポイントがありますが、外部環境次第ではさらに一段安の想定も必要となり、その場合はいよいよ年に1回あるかないかの買いチャンスとなってきます。

 もし中期波動の調整となると、米国株式がトランプラリーの巻き戻しで大幅下落する場合ですので、日経平均も昨年の11月9日の1万6,111円からのスタートで今年の6月20日の2万318円までの上昇幅の1/2押し(1万8,215円)とか2/3押し(1万7,513円)を想定することになります。

 21日(月)は、朝方は円高一服で買い戻し先行となり△39円の1万9,509円で寄り付くものの、ここがピークとなって下げに転換し、21日からの米韓合同軍事演習を受けた北朝鮮リスクへの警戒感から一時▲104円の1万9,365円まで下げました。売り一巡後は、日銀のETF買い観測を支えに下げ渋るものの戻りは限定的で▲77円の1万9,393円で引けました。

(指標)日経平均

先週の予測

 引き続き北朝鮮問題がくすぶり上値は重たい展開になるとし、チャート上では5月18日の安値1万9,449円を下回るようだと1万9,000円を試す可能性があるとしました。

結果

 週始め8月14日(月)は北朝鮮のミサイル発射懸念から▲192円の1万9,537円と4日続落。8月15日(火)には北朝鮮がミサイル発射を延期するという報道で地政学的リスクが後退し、△216円の1万9,753円と反発しました。しかし北朝鮮リスクは解消したわけではないので買い上がる向きはなく2日連続の小幅安のあと、週末の8月18日(金)は昨日のNYダウが大幅下落と円高を受け一時1万9,433円と5月18日の1万9,449円を下回り▲232円の1万9,470円で引けました。

今週の予想

 先週末の白人至上主義に対するトランプ大統領の発言を巡る混乱の行方や北朝鮮を巡る地政学的リスクの行方が注目となります。一方でジャクソンホールでのECB幹部やFRB幹部の金融緩和の出口発言に注目が集まります。内容によっては行き過ぎた金融緩和に終止符が打たれることになり、株価はいったん調整入りの可能性があります。

 日経平均は、自律的に動けないので外部の環境次第では一段安もあり得ます。チャートでは5月18日の1万9,449円を先週末の8月18日に1万9,433円で切っているため下値模索となり、まずは1万9,000円水準を試す可能性があります。目先の下値は200日移動平均線が1万9,200円水準(18日時点1万9,246円)にあります。

 

(指標)NYダウ

先週の予測

 北朝鮮リスクが引き続き懸念材料となり、株式市場は軟調な動きとなりそうだとしました。

結果

 週明けの8月14日(月)は北朝鮮がミサイル発射を延期したことで当面の地政学的リスクが後退し、世界的株高となりNYダウは△135ドルの2万1,993ドルと大幅上昇しました。しかし、その後はマチマチの経済指標やトランプ政権への懸念が強く、8月17日(木)はスペインのバルセロナでのテロのニュースも重荷となり、▲274ドルの2万1,750ドルの大幅反落となりました。週末の8月18日(金)は▲76ドルの2万1,674ドルと続落して引けました。

今週の予想

 とりあえず北朝鮮情勢が落ち着いていますが、トランプ大統領のバージニア州で発生した白人至上主義者と反対派との衝突に対する問題発言から政治的混乱が生じており、投資家心理が悪化して株価に影響を与えているため政治動向が注目となります。また、先週のFOMC(連邦公開市場委員会)議事録では利上げの時期が不透明のままであり、25日のイエレン議長の講演で利上げの時期が示唆されるのかどうかも株価に影響を与えることになります。上値は重く政治混乱が続けばトランプラリーで上げた分が剥げ落ちることになりそうです。
 

 

(指標)ドル/円

先週の予測

 北朝鮮と米国の対立が激化していることでドルの上値は重い展開となり、4月14日の108.55円をまず試す動きを想定しました。108~111円のレンジを想定。

結果

 北朝鮮がミサイル発射を見合わせたことでいったん地政学的リスクは後退し、ドルは一時110.92円まで買い戻されました。しかし、公開されたFOMC議事録から追加の利上げが不透明なままであり、また、トランプ大統領の発言による政治混乱からドルが一時108.60円まで売られました。週末は少し戻して109.20円で引けています。想定したレンジ内の上限から下限近くを動いたことになります。

今週の予想

 トランプ政権の政治的混乱が落ち着くのかということと、24日のイエレン議長の講演で追加利上げが示唆されるのかが注目となります。何らかの示唆があるようだとドルは買い戻されることになります。一方で21~31日の予定で米韓の軍事演習があるため、その間に北朝鮮が何らかの行動に出るとドルは買いにくいことになります。チャートからは、108円前半ごろが目先の下値ラインとなっていますので、ドルはこの水準では下げ渋る可能性があります。108~111円のレンジを想定。

 

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