売買代金ランキング(5銘柄)
1 サンバイオ(4592・東証マザーズ)
年初からの新興株の地合い好転もプラス。個別でも、18日に「SB623」の新規適応症として慢性期脳出血プログラムを追加するとした発表も強材料。アナリストからも強気のレポートが相次ぎ、21日に上場来高値を更新しました。
株価が高値圏にあって発表されたのが、「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした米国フェーズ2b試験の失敗でした。これを受け、強気だったアナリストも総じて「ネガティブサプライズ」と指摘。今後の株価水準に関して触れていたレポートでは、日米の慢性期脳梗塞に関連する収入、支出を除いた業績予想モデルから試算すると「1,500円前後」とか、慢性期脳梗塞の日米欧の上市成功確率0%とした場合の妥当株価は「2,900円」といった指摘も出ていました。
2 UUUM(3990・東証マザーズ)
サンバイオ同様、1月に上場来高値を更新したのがUUUM。再動意のきっかけになったのが、11日に発表した今期業績予想の上方修正でした。所属するユーチューバ―の投稿動画の視聴が想定より伸びているようで、営業利益予想を従来の8.5億円から11億円に増額。この11億円自体は、アナリスト予想の平均(この時点では11.7億円)を下回る数字です。
ただ、このコンセンサスが13.4億円まで切り上がっていきました。ユーチューバ―による広告収入が想定以上(ユーチューバ―恐るべし・・・)とし、国内証券が目標株価を大幅引き上げ。来2020年5月期のコンセンサスもすでに「営業利益22億円」となっています。来期も7割増益が見込める高成長株(かつ高値で需給もいい)として、現状は無双状態に・・・。
3 オンコリスバイオファーマ(4588・東証マザーズ)
年前半のバイオ株人気にも乗り、昨年来高値を更新した16日に、株価は2年ぶりの1,500円台に乗せました。
15日に岡山大学が、食道がんに対する放射線治療を併用した腫瘍融解ウイルス「テロメライシン」の臨床研究の最終報告を発表。ここで、「大きな副作用もなく13例中8例で食道の腫瘍が消失し、安全性と有効性が確認できた」と報告。岡山大発のバイオベンチャーとして企業治験を進めている同社のグッドニュース、これも強材料になりました(ただし、“サンバイオショック”で30日は▲18%)。
4 そーせい(4565・東証マザーズ)
7日に、次世代がん免疫療法のパイプライン「AZD4635」のフェーズ2開始に伴い、ライセンス供与先の英アストラゼネカから1,500万ドルのマイルストーンを受領すると発表。このタイミングでバイオ株人気と、マザーズ株のリバウンドムードが強かったことも手伝い、発表翌日8日にストップ高となりました。
このマイルストーンは業績見通しに織り込まれたもの。ただ、候補物質の開発進展に対して、一部外資系証券アナリストも「ポジティブ」と指摘。12月に月間で28%下落していた反動もあって、1月は月間27%の上昇につながりました(ただし、“サンバイオショック”で30日は▲11%)
5 メルカリ(4385・東証マザーズ)
1月は月間で25%の大幅高、月間で上昇となったのは実に4カ月ぶりでした(2018年6月のIPO価格は3,000円、この水準を大きく下回った状態でのリバウンド)。これといって買い材料はありませんでしたが、下げがきつい銘柄を物色する流れが同社株には追い風に。また、IPOから半年経過したことで、24日に主幹事証券のアナリストがようやくカバレッジを開始。
投資判断は当然の最上位「1」を付与。目標株価も当然、公開価格3,000円を上回る3,700円に設定。年間の不用品価値は約7.6兆円ある潜在的な市場が極めて大きい点などを強気理由としていました。売上成長率が高そうなのはわかりますが、ひとまず足元の赤字規模を知りたいところ。2月7日発表予定の中間決算に要注目です。