本日の注目通貨

ドル/円:110円に接近中!

 18日(金曜日)のドル/円は4営業日続伸。東京時間午前の109.06円を安値にNY時間午後には109.89円まで上昇、1月の高値を更新しました。NY株式市場ではダウ平均株価、ナスダック、S&Pの3指標も4営業日続伸。ドル/円と株価の相関関係が健在のようです。(チャート1)

 ドルと株価上昇の背景は、米中の貿易摩擦解消に向けた協議の進展期待。週末にかけて、米国はムニューシン財務長官が対中制裁関税の撤廃を検討する一方、中国からは2024年までに対米貿易赤字をゼロにする提案があったとの報道が伝わりました。米財務省は関税撤廃を否定、中国の提案も現実性に欠けていましたが、合意を目指した動きそのもののが期待材料となりました。

 円安に動いたとはいえ、1カ月前は113円台で取引されていたことを思い出せば、今の水準はまだ円高です。次のターゲットは節目の110円、そして12月31日高値110.48円。110円には厚い売りが控えているので、ワンタッチして下落することもあります。しっかり110円台で足固めをしなければ、天井を確認する作業だけだけ終わりそうです。ドル/円はこれからが正念場です。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ユーロ/ドル:1.15ドルを目指した元気は何処へ?

 ユーロ/ドルが1.15ドル台で取引されたのは1月11日が最後で、その後ジリ安が続き、金曜日は1.1353ドルまで下値を拡げました。ユーロ/円は円安の助けがあったものの125円には戻せまでんでした。(チャート2、3)

 欧州経済の先行きは、ドイツの経済成長率が景気後退を示す2四半期連続のマイナスになる可能性があるなど明るいとはいえず、さらに英国のブレグジットの混乱は欧州にも悪影響を与えることになります。

 ECB(欧州中央銀行)は当初、最初の利上げ時期を今年の夏の終わり頃と示唆していましたが、今の状況が続くなら利上げ時期は12月かあるいは2020年に後ずれするだろうと見られています。

 今週はECB会合が開かれます。ドラギ総裁が欧州の景気についてどのような見通しを示すのか。ECB利上げ時期の予測する材料としても注目です。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
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