本日の注目通貨

ドル/円:レンジ抜けられず

 15日(火曜)の東京市場でドル/円は一転上昇。株高を背景に1ドル=108.12円から108.76円まで上値を伸ばしました。これがこの日の安値と高値となり、今回もまた109円に届かず失速して終値は108.69円。(チャート1)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ポンド/ドル:英国とポンドの今後、いっそう不透明に

 英国議会は15日(日本時間16日早朝)、メイ首相のEU(欧州連合)離脱協定案を賛成202、反対432で否決しました。否決は想定内でしたが、これほど圧倒的な差がつくことは衝撃でした。

 メイ首相は、21日に改めてプランB(代替案)を提出する予定ですが、差が100票程度だったなら、修正離脱案が承認されるという期待も多かったのです。

 これで先行きはさらに混沌となりました。英国は、EUと何の取り決めもないまま3月29日の期限日を迎え、ノーディール・ブレグジット(合意なき離脱)に至るのか、それともEUに頭を下げて期限を延長してもらうのか。国民投票を再実施するべきという意見も増えています。

 野党労働党はメイ首相に対する不信任案を提出、本日(1月16日)に投票が行われます。否決される予想ですが、保守党内部から造反者がでて不信任案が成立すればメイ首相は辞任、3月上旬総選挙ということになります。

 ポンド/円は、投票前に140円前後から1ポンド=137.33円まで急落。しかし結果が出てからは逆に買われ、再び140円まで戻す動きとなりました。同様に、ポンド/ドルも1ポンド=1.2900ドル前後から1.2668ドルまで下げたあと下落前の水準まで急反発。値動きは大きかったものの、前日比ベースで比較するとそれほど大きな動きではありませんでした。離脱協定案の採決でもポンドの方向性は出なかったということになります。(チャート2,3)

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
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