逆イールド・ショックにファーウェイ・ショックが重なり世界株安に

 先週の日経平均株価は、1週間で673円下がり、2万1,678円となりました。逆イールド・ショックにファーウェイ・ショックが重なってNYダウが急落、世界株安につながりました。

 逆イールド・ショックで、米景気減速の不安が高まりました。さらにファーウェイ・ショックで、米中貿易戦争がエスカレートする不安が高まり、米国・中国景気の先行きを悲観。世界的にリスク・オフが広がりました。

日経平均週足:2018年1月4日~12月7日

 

 逆イールド・ショックは、12月4日に米国の5年債利回りが3年債利回りよりも低くなったことから起こりました。5年金利は3年金利よりも高いのが普通ですが、先週それが逆転。長い金利が、短い金利よりも低くなることを「逆イールド」と言います。逆イールドは、米景気後退の予兆となることがあるため、株売り反応が一斉に出ました。

 逆イールド・ショックについて詳しい説明は、以下のレポートをご参照ください。

12月6日:「逆イールド・ショック」で世界株安。7日の米雇用統計で利上げと金利どうなる?

NYダウ週足:2018年1月4日~12月7日

 

 逆イールドだけでなく、以下の事象も米景気に悪影響を及ぼし、2019年の米景気が減速する理由になると考えられています。

【1】今年の米景気を押し上げた大型減税効果が剥落する

【2】米中貿易戦争の悪影響が米景気にも及びつつある

【3】米FRB(連邦準備制度理事会)が利上げを続けている

【4】米IT大手(フェイスブック、アマゾン、グーグルなど)に対し規制や課税強化の動きが広がっている