スーパースクリーナーを使って銘柄選択

 楽天証券HPでは、さまざまな条件を指定して、その条件に合った銘柄をスクリーニング(抽出)する「スーパースクリーナー」というツールを提供しています。スーパースクリーナーの使い方は、以下をご参照ください。
「スーパースクリーナーを使った銘柄分析方法を動画で解説」

 今日は、スーパースクリーナーを使って選ぶ、10万円以下で投資できる好配当利回り株を、ご紹介します。以下の手順で絞り込みます。

10万円以下で買える1,262銘柄を抽出

 まず、東証一部・二部、東証マザーズ、ジャスダック、名証に上場する銘柄について、「投資金額10万円以下」の条件を指定すると、1,262銘柄が出てきます。この1,262銘柄が、2018年11月6日時点で、最少投資金額が10万円以下の銘柄です。

予想配当利回りが2.5%以上の92銘柄を抽出

 10万円以下で買える銘柄から、配当利回りが高めのものを抽出します。「配当利回り(予想)が2.5%以上」という条件を加えると、銘柄数は、一気に92銘柄まで減ります。これが、10万円以下で買える好配当利回り株の候補となります。

10万円以下で買える予想配当利回り2.5%以上の92銘柄のうち、予想利回り上位20社:2018年11月6日時点

出所:楽天証券スーパースクリーナー。「市場」は東1=東証一部上場、JQ=ジャスダック上場を示す。「現在値」は11月6日終値。「投資金額」は11月6日終値で最小投資単位(100株)を買うのに必要な金額。

 

 配当利回り(予想)は高ければ高いほど、良いというわけではありません。なぜならば、株の配当利回りは、確定利回りではないからです。業績が悪化して、減配(1株当たり配当金を減らすこと)になり、株価が下がることもあります。好配当利回り株を選別する時は、なるべく減配リスクの低い銘柄を選ぶべきです。

 予想配当利回りが高い銘柄には、減配リスクの高い銘柄が含まれますので、きちんと調査して選別する場合を除き、そのまま買うべきではありません。実際、上のリストの中には、スルガ銀行やレオパレス21など、不祥事を起こして株価が急落した銘柄も含まれています。私は、不祥事を起こし、その問題が完全に解決していない銘柄には、投資すべきでないと思います。

 

さらに、時価総額が1,000億円以上の銘柄に絞り込む

 減配リスクの低い銘柄にさらに絞りこむ方法は、いろいろあります。減配リスクが低い銘柄には、一般的に以下のような特色があります。

  1. 時価総額が大きい
  2. 経常利益率が高い
  3. 自己資本比率が高い(借金が少ない)
  4. 景気の影響を受けにくい業種(ディフェンシブ株)
  5. 経営者が株主への利益配分に積極的

 すべてを満たす銘柄はありません。上記の1つか2つを満たせば十分と考えます。今日は、一番単純でわかりやすい「時価総額が大きい」という条件で絞り込んでみました。「時価総額1,300億円以上」の条件を加えると、銘柄数は、33に絞り込まれます。