調査3:株式に投資している人の割合
Q.「次の金融商品を購入したことはありますか? 購入した際には、商品性(元本保証や手数料の有無、どんなリスクがあるかなど)をどの程度理解していましたか?」
→ 金融リテラシーと株式投資の経験は、比例するという結果になりました。低リテラシー層では株式投資の経験者が11.3%しかいないのに対し、高リテラシー層では半数以上(55.3%)が株式投資の経験がありました。
日本人のお金のIQ調査まとめ
お金のリテラシーが高い人の行動・考え方をみると5つの特徴があった
- 家計管理がしっかりしている
- 金融商品の購入時は、他の商品との比較やネット調査、金融機関などへの相談を行い、商品性を十分に理解した上で購入している
- 損失回避傾向や横並び意識は低め
- 資金計画をたて、緊急時の資金的備えを持っている
- 金融・経済情報をみる頻度が高め
「世界に目を向ける」、「金融教育の日常化」が進化のキーワードに!
第1回の「やっぱり日本人は投資が下手」、第2回の「日本人はお金の計算は苦手」の結果から、日本のお金のリテラシーは低く、米国はそれよりも高いことがわかりました。
投資の教科書を授業に用いるなど、若いうちから日常的に金融教育を受けている米国と比べ、日本の金融教育を受ける環境は機会が少なくお金のリテラシーを低くしている要因かもしれません。
投資はなるべく早くはじめたほうがいい、という意見もありますが、「急がば回れ」です
正しいお金の知識を増やすほど、自分の生活を守りやすくなります。金融商品のリスクや商品性、投資の有用性を理解できていないと、高金利というフレーズだけに飛びついて思わぬ損をしたり、自分に合っていない無理のある投資で一喜一憂することにもなりかねません。自分がやっている投資を説明できないほど、こわいことはありません。
自分に必要なお金はいくらか、必要なお金をつくるためにどんなリスクの商品を持てばいいのか、などのマネープランを一度作って見ましょう。それに必要な「お金のIQ」をアップするためにも、ぜひトウシルで配信している、マネー情報を日々のすき間時間に少しでも取り入れていただければと思います。
◎データ監修
鈴木 卓実(たくみ総合研究所 代表)
2003年、慶應義塾大学総合政策学部卒業。日本銀行にて、産業調査、金融機関モニタリング、統計作成等に従事。2018年、たくみ総合研究所を設立。エコノミスト、睡眠健康指導士として、経済や健康に関する個人指導やセミナー等を通じて情報を発信。
▼このPARTの記事をもっとみる
「元日銀マンが分析!日本人のお金のIQ」
7/31公開 (比較1)どっちが上手?日VS米マーケット・サーフィン比較
8/2公開 (比較2)どっちが高い?日VS米 経済IQテスト正答率
8/9公開 (比較3)やっぱり違う?男と女の行動経済学
8/16公開 (まとめ)日本人のお金のIQ進化論
▼この特集をもっと読む