所得税を計算するときに出てくるのが「所得控除」と「税額控除」。この2つは似ているようで全く異なるものです。その違い、あなたは分かりますか?

 

所得税の計算の仕組みはどうなっている?

 日本で暮らす個人であれば必ずついて回るもの、それが「所得税」です。所得税とは、個人1人ひとりの所得(収入から経費を引いたもの)に対して課税する仕組みの税金です。

 通常は、複数の種類の所得(給与所得、事業所得、不動産所得、雑所得など)を合算したうえで、そこから所得控除を差し引いて税金がかかる所得を計算します。税金がかかる所得に税率をかけて所得税の額を計算し、さらにそこから税額控除を差し引いて最終的な税額が決まります。

 税率は所得の金額に応じて異なり、所得が小さいほど低い税率、所得が大きいほど高い税率となります。最高税率は45.945%です。
 ただし、不動産や株式の譲渡所得(売却による利益)など、他の所得とは区分して、一定の税率をかけるものもあります。例えば株式の譲渡所得にかかる所得税率は現在、15.315%で、これとは別に住民税が5%かかります。