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貿易戦争の不安緩和:日米で景気敏感株が反発。ナスダックは史上最高値
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

貿易戦争の不安緩和:日米で景気敏感株が反発。ナスダックは史上最高値

2018/7/17
・貿易戦争の不安緩和と、円安を好感して、先週の日経平均は大幅高
・先週は、週前半に貿易戦争エスカレートの不安が高まり、週後半に不安が緩和
・NYダウは堅調、ナスダックは最高値
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貿易戦争の不安緩和と円安を好感し、先週の日経平均は大幅高

 先週の日経平均は1週間で809円上昇し、2万2,597円となりました。米中貿易戦争の不安がやや緩和したこと、一時1ドル112.52円まで円安が進んだことが好感されました。

日経平均週足:2017年7月3日~2018年7月13日

 目先、売られ過ぎの景気敏感株の反発が続くことが予想されます。日経平均はこれまで上値抵抗線として意識されてきた2万3,000円が、次の節目として意識されます。今後、米中貿易戦争が話し合いによって収束に向かうならば、節目を超えていく可能性も出てきますが、あっさり貿易戦争が収束に向かうとはまだ考えられません。貿易戦争の不安が解消しない限り、日経平均の上値は、2万3,000円前後になると考えられます。

先週は、週前半に貿易戦争エスカレートの不安が高まり、週後半に不安が緩和

 先々週の金曜日、7月6日に、米国が360億ドル(約4兆円)相当の中国からの輸入品に制裁関税を課すと、中国も同額の米国からの輸入品に報復関税を発動しました。事前に予告されていた通りの内容でしたが、発動を回避できなかったことに失望が広がりました。

 先週の火曜日、7月10日に、トランプ政権はさらに2,000億ドルの中国からの輸入品に制裁関税を課す方針を表明し、その品目を公表しました。これを受けて11日朝の日経平均は一時、大きく下がりました。そこが、米中貿易戦争エスカレートの不安が最も高まった瞬間でした。

 11日に、中国高官が米中通商交渉の再開に意欲を示したと伝わると、そこから、貿易戦争の不安が緩和しました。米中双方とも傷つく制裁・報復合戦は回避され、何らかの「落としどころ」に向けて、話し合いが再開される期待が広がりました。

 先週後半は、貿易戦争の不安で売り込まれていた景気敏感株が、日米で買い戻されました。米ナスダック総合指数は、13日に史上最高値を更新。日経平均は13日に外国人投資家とみられる先物買いによって、前日比409円高と久々に大きく上昇しました。

NYダウは堅調、ナスダックは最高値

 貿易戦争の懸念で下落していたNYダウも反発。「中国関連株」として貿易戦争の不安で売り込まれていた米航空大手ボーイングや建設機械大手キャタピラーが急反発しました。

NYダウ週足:2017年7月3日~2018年7月13日

 IT大手(フェイスブック、アマゾン、グーグル、ネットフリックス、マイクロソフト、アップルなど)の比率が高いナスダッック株価指数は、業績好調を背景に3月、6月に続き、7月13日に史上最高値をさらに更新しました。

米ナスダック株価指数週足:2017年7月3日―2018年7月13日

 ナスダック株価指数は、3月に大きく下がっています。フェイスブックの情報漏洩事件を受けてバッシングが強まると、米IT大手の株価は軒並み下落。「フェイスブック・ショック」と言われる急落です。

 ところが4月以降、米IT大手の業績が非常に好調であることがわかると、見直し買いが増えました。「米IT大手への反感は強く、バッシングは簡単には収まらないが、それでも米IT大手が情報を支配して稼ぐ構造は変わらない」と、考える投資家が増え、買いが増えています。

 貿易戦争の不安が高まると、貿易戦争の影響を受けにくいIT大手に資金を集中させる動きも見られました。

上値の重い中国株

 貿易戦争の不安があっても、日米の景気と企業業績は、今のところ堅調です。貿易戦争の不安が緩和する局面で、NYダウ、日経平均が上昇するのは、企業業績に対する信頼が崩れていないことによります。

 これに対し、上海総合株価指数は貿易戦争の不安で売られ、上値が重いままです。貿易戦争の影響は、中国景気の方に、より大きくあらわれると考えられます。中国景気にやや減速感が出ていることを受けて、上海総合株価指数は年初来大きく下がり、上値は重いままです。

上海総合株価指数の週次推移:2017年7月3日~2018年7月15日

 日本の中国関連株(中国での売上が大きい会社)の中では、産業用ロボットなど設備投資関連株に、その影響があらわれる懸念があります。

 中国関連株で、かつ設備投資関連株の代表とも言える、安川電機(6506)が、12日に、2019年2月期の第1四半期(3-5月期)決算を発表しました。好調な決算であったにもかかわらず、決算発表後の13日に安川電機は、前日比▲4%の下落。受注にやや減速感が出ていることが嫌気されました。

日本株は長期的に買い場と考えるが、短期的には下値リスクを要警戒

 米中貿易戦争と米金利上昇の不安から、目先、世界的に株が下がるリスクがあります。短期的には警戒が必要です。ただし、日本株は割安と判断しており、長期的には買いスタンス継続でいいと考えています。下がったところで買っていくスタンスで良いと思います。

 

 

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