茂木選手にとって「お金」とは何ですか?

篠田:さて、アマチュアとプロの大きな違いの1つが評価の対価、お金だと思います。ズバリお聞きしますが、茂木選手にとって「お金」とは何ですか。プロになってお金との付き合い方は変わりましたか?

プロになったからといって、お金の使い方に大きな変化はなかったと語る茂木選手

茂木:そうですね…。お金はとても大切なものだと思います。ただ、僕は物欲がほとんどないんですよ。だから、学生時代も今もあまりお金を意識したことはないですね。まとまったお金は、仙台での生活に必要な車や家具、日用品を買うために使ったくらい…。ただ、入団して3年目になって、後輩を連れて食事に行く機会も増えたので、そこではケチらずに使います。食事は野球選手にとって重要ですから。今でも先輩が僕を食事に誘ってくださる。それと同じことを自分の後輩にしています。

篠田:仙台は食事もおいしいですよね?

茂木:やっぱり牛タンは本当においしいです…(笑)。初めて食べた時、さすが本場の味は違うと思いました。学生時代の友人が仙台に来ると、牛タン店へ連れて行きます。

篠田:先輩や後輩と食事をする機会は多いのですか?

茂木:先輩によく誘っていただいています。一緒に食事をすると、話題が野球から私生活まで広がるので、先輩の意外な一面を知ることもあったり、大切な時間だと思いますね。今は後輩ができたので、自分も誘うようにしています。先輩にしていただいたことを後輩にしていくというのがこの世界なので。

篠田:なるほど、それは貴重な時間ですし、有効なお金の使い方ですね。

 

茂木選手が「勝負で勝つ」ために大切にしていることは?

篠田:では最後に、「投資で勝つ」ことが好きな「トウシル」読者のために、茂木選手が「勝負で勝つ」ために大切にしていることを教えてください。

 

茂木:そうですね…「準備をしっかりする」かな。大学の先輩から学びました。大学では、高校と違って、先輩方が集めたデータ実際のプレーに役立てていました。それまで「なんとなく」感覚でできていたことも、厳しい世界になればなるほど通用しなくなります。なので、プロになった今も、まずは練習やミーティングでデータを頭に入れるようにしています。そういったことも準備の1つだと思いますし、グラウンド外の食事や睡眠なんかも全て勝つための準備ですよね。準備をしっかりして、ベストコンディションを保つようにしています。


篠田:ありがとうございます。現在のご活躍ぶりは、グラウンド外、球場外の努力があってこそのものなのですね。茂木選手に憧れている子どもたちもきっと、目立たないところで努力することの大切さを理解してくれると思います。
個人的には、「恐怖の一番バッター」として、茂木選手の豪快な長打にも期待しています!本日はありがとうございました。

色紙とともに微笑む茂木選手。取材中たえず礼儀正しく好青年で、たくさんの野球少年ファンがいる理由がわかった気がしました
(おまけ)サインを書く際に、手のひらに「ほくろ」を発見! まんなかにあるのは「福つかみ」といって、財産や地位を手に入れるラッキーな相なのだとか。勝利もつかむ手となりますように…

★選手プロフィール
5、茂木栄五郎選手 内野手
1994年2月14日生まれ 24歳 東京都出身 171cm/75kg/O型 右投左打
桐蔭学園高~早稲田大~16年楽手イーグルスD3(社会人ドラフト3位指名)
怪我からも順調に回復。チーム不動のリードオフマン

 

◎今回の聞き手

 

楽天証券経済研究所 ファンドアナリスト 篠田 尚子
プロ・アマ問わず、実は大の野球好き。遠征試合、キャンプ、さらにメジャーリーグ観戦にも足を運ぶ現場主義だが、最近セイバーメトリクスにも手を出し始めた。好きなポジションはキャッチャー。日課はCSの「プロ野球ニュース」を見ること。ビールは絶対に売り子さんから買う派。両手に持つのは一緒に応援した楽天証券のキャラクター「かぶ助くん&ラディ子ちゃん」。 

 


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