割安な成長株はなかなか存在しない

 もし、成長性が高く、株価が割安な銘柄があれば、それは、成長株投資家も、割安株投資家も、どちらも投資したいと思うでしょう。ところが、割安な成長株はなかなか存在しません。成長性の高い株は、往々にして人気が高く、株価の割安度をはかる代表的な指標であるPER(株価収益率)が30~40倍など、高い水準にあることが多いのです。

 一方、PERで10倍前後など割安な銘柄には、成長性が低い、業績になんらかの不安があるなど問題を抱えている銘柄が多くなっています。

 そこで、良い投資銘柄を見つける方法は、2つあります。

  1. 成長株投資を重視するファンドマネージャー
    まず、成長性の高い銘柄を探し、その中から株価がなるべく割安なものを選別します。
  2. 割安株投資を重視するファンドマネ-ジャー
    まず、株価が割安な銘柄を探し、その中から、なるべく成長性の高いものを選びます。

 割安な成長株がなかなか見つけられないことから、成長株投資マネージャーのポートフォリオには、PERが高い、配当利回りが低い銘柄が多くなります。一方、割安株投資マネージャーのポートフォリオには、あまり成長性の高くない割安な銘柄が多くなります。

 

割安と判断している大型好配当利回り株

 ご参考までに、私が割安と判断している好配当利回り株をご紹介します。

好配当利回り株:2018年4月17日時点

出所:配当利回りは、会社が予想する1株当たり配当金を4月17日の株価で割って算出。日本たばこ産業とブリヂストンは、2018年12月期の予想配当金から計算。他は2018年3月期の予想配当金から計算。最低投資額は、4月17日の終値で100株買うのに必要な金額。楽天証券経済研究所が作成

 

 最低投資額が、やや大きく、初心者に投資しにくいかもしれません。少額からの投資でしたら、日経平均インデックスファンドの積み立てから始めてもいいかもしれません。

 

 

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