過去3カ月の推移と今回の予想値

 

今回の注目点は?

 今年最後の、そしてFOMC(米連邦公開市場委員会)直前の米雇用統計が、今週金曜日に発表されます。

 市場予想によると、11月はNFP(非農業部門雇用者数)が+19.9万人(前回+26.1万人)、失業率4.1%(前回4.1%)となっています。前回に比べて雇用者数の伸びが鈍化したように見えますが、これは10月がハリケーンの影響からのリバウンドでかさ上げされているためで、予想は今年の平均値以上を見ています。

 今回も注目点は平均労働賃金の上昇率ということになりますが、こちらの予想は、前月比0.3%(前回0.0%)になっています。

 労働賃金の上昇は消費活動を刺激すると考えられています。人々がモノを多く買うことで景気が良くなり、物価も上がるので、インフレ率がFRB(米連邦準備制度理事会)の目標に近づきます。インフレが上昇するとFRBは利上げするので、ドル/円の動きに影響がでます。労働賃金に関心が集まる理由はここにあります。