「つみたてNISA」と「NISA」の使い勝手は、まったく別

 来年1月から「つみたてNISA」が始まります。名称から察するに現行NISAの派生制度かと思われがちですが、「つみたてNISA」は今あるNISAとはまったく使い勝手が違います。この仕組みを司る金融庁の政策意図がより明確に込められた、新たな少額投資非課税制度として理解すべきでしょう。

「つみたてNISA」制度の第1の特性は、20年という圧倒的に長期の非課税期間が設けられていることです。この期間こそ、政府が生活者に投資行動を長期で続けてもらいたいという意思表示なのです。

 

長期的な資産形成に必要な年数は「20年」?

 金融庁は、国内のみならず世界の株式と債券に国際分散投資を毎年同額で行った場合、5年経過では損失になっているケースもあるが、20年経過の場合はすべてのケースで利益が積み上がっている、という過去のデータを示し、20年をひとつのメドに投資を継続することが長期資産形成を成就させる確率を合理的に高める行動規範であると主張しています。

 そして、長期投資の継続をサポートするもうひとつの大事な行動規範が積み立て投資なのです。「つみたてNISA」がその言葉通りに積み立て投資での参加に制約しているのは、投資を始めた途端に「買い値の呪縛」に陥らないようにするためです。

 大多数の人は、自分がいくらで買ったかをとても気にかけ、そこから下がると損してしまうという恐怖心に憑りつかれ、値段が上がったなら利益を取りたい欲望の心が支配してしまうものです。こうした感情の起伏に四六時中翻弄されていては、長期投資の継続はおぼつきません。