昨日(2016年03月31日)の動向
イエレン議長の発言に端を発したドル売りはこの日も続きました。
米ドル/円は112.10円から112.65円で小動きでしたが、ユーロ/ドルは、一時1.1411ドルまで上昇、昨年10月16日以来の高値を更新しました。ECBがマイナス金利導入を決定する前のレベルに戻ったことになります。ユーロ/円も、2月16日以来となる128円台を回復しました。しかし、このユーロ買いは、四半期末のフロー、雇用統計前の調整といった側面も大きいように思えます。今夜の結果次第では流れが反転する可能性もあるでしょう。豪ドル/円も底固い動きでしたが、2日連続86.70円レベルで頭を抑えられて、87円台に乗せることはできませんでした。
3月の米ドル/円の高値は114.55円。1月高値(121.69円)、2月高値(121.49円)と3ヵ月連続で上値が切り下がりました。
下値もFOMC後には1年5ヵ月ぶりとなる110.66円まで安値を更新しています。ただ、月の値幅は約3.90円で比較的落ち着いた動きでした。財務省の浅川財務官は、為替介入の可能性について「円相場の水準よりもボラティリティ」と述べています。この発言を素直に受け取るならば、現状での日銀介入の可能性はかなり低いといえるでしょう。
2016年03月31日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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米ドル/円 | 112.419 | 112.659 | 112.106 | 112.588 |
ユーロ/円 | 127.410 | 128.221 | 126.972 | 128.093 |
豪ドル/円 | 86.235 | 86.717 | 85.766 | 86.224 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2016年04月01日)の展望
【米ドル/円】
今回の雇用統計は、NFPや失業率以上に加えて平均労働賃金にも注目したいと思います。FOMC委員の関心も失業率より平均労働賃金に向けられています。なぜかというと、平均労働賃金の上昇は消費行動の拡大を促し、インフレ率上昇につながると考えられているからです。インフレ率が上がらないうちは、FOMCは利上げしないわけですから、このデータが重要な意味を持ってくるのです。平均時給の予想は前月比0.2%となっています(前回-0.1%)。
レジスタンスは113.85円(2016年03月16日高値圏)、サポートは 111.20円(2016年03月21日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
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米ドル/円 | 113.85 | 114.55 | 111.20 | 110.65 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
ユーロ/円のレジスタンスは130.90円(2016年02月08日高値圏)、サポートは 126.95円(2016年03月31日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1495ドル(2015年10月15日高値圏)、サポートは 1.1310ドル(2016年03月31日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 130.90 | 132.25 | 126.95 | 126.30 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンスは87.85円(2016年01月04日高値圏)、サポートは 84.95円(2016年03月28日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 87.85 | 88.55 | 84.95 | 84.10 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2016年04月01日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2016年04月01日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★★★ | 21:30 | (米) 3月非農業部門雇用者数変化(前月比) | 20.5万人 | 24.2万人 |
★★★ | 21:30 | (米) 3月失業率 | 4.9% | 4.9% |
★★★ | 23:00 | (米) 3月ISM製造業景況指数 | 50.8 | 49.5 |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します