昨日(2016年03月30日)の動向
イエレン議長が29日の講演で利上げに慎重な姿勢を示したことを材料に、ドルは主要通貨に対して大きく売られました。
米ドル/円の安値は112.00円までと、円高は限定的でしたが、ユーロ/ドルは3月高値を更新して1.1364ドルまで、豪ドル/ドルは今年の高値を更新すると、昨年7月以来となる0.77ドル台まで上伸しました。
クロス円も堅調で、ユーロ/円、豪ドル/円は共に今月の高値を更新しました。一方ブリグジット問題を抱えるポンドは、他の通貨に比べて伸び悩みました。
2016年03月30日のBID値 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
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米ドル/円 | 112.659 | 112.805 | 112.004 | 112.412 |
ユーロ/円 | 127.213 | 127.821 | 126.782 | 127.428 |
豪ドル/円 | 85.897 | 86.675 | 85.609 | 86.214 |
米ドル/円 1時間チャート
ユーロ/円 1時間チャート
豪ドル/円 1時間チャート
本日(2016年03月31日)の展望
【米ドル/円】
イエレン議長の利上げ慎重発言がきっかけとなって広範なドル売りが巻き起こりました。しかし、もともと年2回、9月と12月というのが市場のコンセンサスだったはずです。したがって今回の動きは、サプライズというより、4月利上げという過剰な期待分がそぎ落とされたにすぎないと考えます。
レジスタンスは113.85円(2016年03月16日高値圏)、サポートは 111.20円(2016年03月21日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
米ドル/円 | 113.85 | 114.55 | 111.20 | 110.65 |
米ドル/円 5分足チャート
【ユーロ/円】
米利上げ期待の後退はドルのマイナス要因ですが、反面、ユーロや資源通貨、さらに株式市場にとっては大きなプラス要因として働きました。その結果、米ドル/円が円高になっても、クロス円は円安に動きました。円高=クロス円下落という、これまでの図式が通用しない相場になっていることに注意したいと思います。
ユーロ/円のレジスタンスは128.15円(2016年02月16日高値圏)、サポートは 126.30円(2016年03月28日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.1380ドル(2016年02月11日高値圏)、サポートは 1.1145ドル(2016年03月24日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
ユーロ/円 | 128.15 | 130.90 | 126.30 | 125.35 |
ユーロ/円 5分足チャート
【豪ドル/円】
レジスタンスは87.85円(2016年01月04日高値圏)、サポートは 84.95円(2016年03月28日安値圏)です。
レジスタンス R1 | レジスタンス R2 | サポート S1 | サポート S2 | |
---|---|---|---|---|
豪ドル/円 | 87.85 | 88.55 | 84.95 | 84.10 |
豪ドル/円 5分足チャート
- ※ 上記各5分足チャートは、当日 2016年03月31日 現在のものです。
- ※ コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線
本日(2016年03月31日)の主な指標
注目度 | 発表時間 | 指標 | 予想 | 前回 |
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★★★ | 17:30 | (英) 10-12月期四半期国内総生産(GDP、確定値)(前期比) | 0.5% | 0.5% |
★★★ | 17:30 | (英) 10-12月期四半期国内総生産(GDP、確定値)(前年同期比) | 1.9% | 1.9% |
★★★ | 18:00 | (欧) 3月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比) | -0.1% | -0.2% |
★★★ | 21:30 | (加) 1月月次国内総生産(GDP)(前月比) | 0.3% | 0.2% |
- ※ 発表時間はいずれも東京時間
- ※ 注目度は★低~★★★高で示します