クイズの正解:円高要因は次の10個

 円高につながる要素は以下10個です。簡単に解説します。

【2】FRBが利下げを実施
米国の金利が低下し、日米金利差が縮小すると、ドルを売って円を買う動きが出る。

【3】日本銀行が利上げを実施
日本の金利が上昇し、日米金利差が縮小すると、ドルを売って円を買う動きが出る。

【5】米国の景気悪化を示す指標発表
米景気が悪化すると、ドル金利が低下するので、ドル売り円安が出る。

【7】外国人投資家による日本株買いが増加
外国人はドルを円に換えて日本株を買うので、円買い需要となる。為替ヘッジしながら日本株を買うと円買いになりませんが、それはごく一部で、巨額の資金を動かす欧米年金やオイルダラーやソブリンウエルスファンドは、原則、円を買って日本株を買う。

【9】米国企業が日本に工場を建設
日本に直接投資をするために、ドルを円に換える必要がある。

【11】日本を訪れる外国人観光客数が増加
日本で観光を楽しみ、お土産を買うためにドルを円に換える。

【13】日本から米国への輸出が増加
日本の輸出企業がドル建ての輸出代金を円に換えるために、ドルを売る。

【15】政府・日銀が為替介入(ドル売り円買い介入)を実施
一時的に、急激な円高が進む可能性が高い。

【17】米国の大統領や政府要人が「ドル高は問題」と発言
米国政府が円安を批判することが、円安を止める政治圧力となる。

【18】日本の財務大臣が「行き過ぎた円安にあらゆる対抗策を取る」と発言
財務大臣の円安批判は、円買い介入が近いという思惑を生じ、円安を止める一定の効果を持つ。

 一方、以下8個は、円安につながります。解説は省略します。

【1】FRBが利上げを実施
【4】日本銀行が利下げを実施
【6】米国の景気好調を示す指標発表
【8】日本人投資家による米国株買いが増加
【10】日本企業が米国に工場を建設
【12】日本人の海外旅行が増加
【14】米国から日本への輸出が増加
【16】政府・日銀が為替介入(ドル買い円売り介入)を実施

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