米インフレ高止まり、日本のインフレ率も米国並みに上昇

 8月の米国の総合インフレ率(CPI総合指数の前年比上昇率)が、3.7%と、2カ月連続で上昇したことを受けて、インフレ収束が遠のき、金融引き締めが長期化するリスクが意識されています。コア・インフレ率(エネルギーと食品を除くコアCPIの上昇率)は低下してきていますが、まだ4.3%と水準が高いままです。

米インフレ(CPI総合・コア指数の前年比上昇率)推移:2020年1月~2023年8月

出所:米労働省より楽天証券経済研究所が作成

 インフレ率が上昇しているのは、日本も同じです。8月で総合インフレ率(CPI総合指数の前年比上昇率)が3.2%、コアコア・インフレ率(エネルギーと生鮮食品を除くコアコアCPI上昇率)は4.3%まで上昇しています。日本も米国と同様の高インフレ国となってきています。

日本のインフレ(CPI総合・コアコア指数の前年比上昇率)推移:2020年1月~2023年8月

出所:総務省統計局より楽天証券経済研究所が作成

 原油先物の反発が続いているため、日米ともインフレ率が低下しにくくなる可能性があります。サウジアラビアとロシアが減産を延長したこと、米景気が堅調であることを受けて原油先物の反発が続いています。

WTI原油先物(期近)推移:2021年1月4日~2023年9月22日

出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成