銀相場、超長期視点で価格上昇か

 世界で「脱炭素」が進めば進むほど、増加しやすいのが、銀の太陽電池向け需要だと言えるでしょう。「脱炭素」は超長期視点の世界的なプロジェクトです。地球環境の改善という、多くの人類共通の課題解決に向けた動きであるため、とん挫する可能性は低いと言えるでしょう。

 超長期視点でとん挫しにくいテーマの上に、銀の太陽電池向け需要が存在しているわけです。このため、全需要の14%程度間で成長した同需要は、超長期視点でさらに増加することが予想されます。銀の需給バランスは超長期視点で引き締まりやすくなると、考えられます。

 価格推移は、銀特有の「短中期的な荒さ」を伴いながらも、超長期視点では下値を固めつつ、徐々に上値を切り上げる展開になると、筆者はみています。

図:銀価格の推移 単位:ドル/トロイオンス

出所:世界銀行のデータをもとに筆者作成

 ここで想定している超長期視点の上値切り上げとは、1980年前後の特定の投資家の買い締めや、2010年代の米国の金融緩和や新興国の景気回復期待などの際に見られたような、短期的な急騰劇ではありません。息の長い、銀相場の上値切り上げ。超長期視点で期待したいと、筆者は考えています。

[参考] 銀または太陽光関連の投資商品例

外国株式

ジンコソーラー・ホールディング
隆基绿能科技 (ロンジ・グリーン・エナジー)
ファースト・マジェスティック・シルバー
エンデバー・シルバー
フォルトゥナ・シルバー・マインズ
パン・アメリカン・シルバー
ガトス・シルバー

海外ETF

iシェアーズ・シルバー・トラスト

国内ETF

純銀上場信託(現物国内保管型)
WisdomTree 銀上場投資信託

純金積立 スポット

銀 積立 スポット

商品先物

銀(国内)
銀(海外)

CFD