今週の日経平均、「株高のもう一押し」あるか?

 結局、終値は2万8,546円の高値引けとなり、株価水準をさらに250円刻みで引き上げただけでなく、SQ値(2万8,525円)をも上回るなど、勢いが衰えないままこの日の取引を終えたといえます。そして、この勢いを引き継いでか、その後の日経225先物取引の終値が大阪取引所で2万8,750円と、株価水準をさらに250円引き上げています。

 そのため、今週の日経平均は週初に「株高のもう一押し」があってもおかしくはなさそうです。

 ただし、問題はその後の展開となります。今週は、お盆の時期で取引参加者が少なめになりそうなことや、足元の株価上昇ピッチの速さによる過熱感、国内企業の決算発表も一巡するタイミングでもあるため、「いったん上昇が一服しそう」という意識の強まりも想定されます。

図4 日経平均(日足)と日経VIの動き (2022年8月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図4は上段が日経平均(日足)、下段が日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)指数の推移を表しています。

 日経平均VI指数とは、今後の日経平均株価がどう動きそうなのかの推移を示したもので、この数値が大きくなるほど、株価の先行きに不透明感が強いことを意味します。

 上の図4を見ても分かるように、日経平均VI指数はおおむね20~30pの範囲内で推移しやすく、株価の動きを重ね合わせてみると、日経平均VIが30p付近で株価の底値圏、20p付近で株価の天井圏をつける傾向があるのですが、足元の日経平均VIは20pを下回っており、そろそろ株価上昇が一服しそうな状況でもあります。