祝日明け金曜日、日本株市場はどう動く?

 最近までのパターンであれば、先週の米雇用統計の強い結果は売り材料となってもおかしくはなかったのですが、実際にはこれまでとは違う反応となり、相場基調に変化が生じている可能性があります。そのため、次のヤマ場である米7月CPIの結果と米国株市場の反応待ちとなる展開が考えられます。

 米7月CPIは10日(水)に公表されるため、日本株がその結果を織り込むのは祝日明けの週末12日(金)となります。また、この12日はオプション取引・mini先物取引のSQ日でもあり、需給的な思惑も影響して、週末に大きく動くかもしれません。

 したがって、今週の株式市場は様子見が目立つ展開がメインシナリオになりそうです。チャートを見ると、日米ともに上値トライを感じさせるほど良い形状なのですが、これまでの株価の戻り基調に変化が生じ始めている可能性があることや、先週あたりからFRB(米連邦準備制度理事会)要人のタカ派スタンスの発言が増え始めており、仮に株高が進んだとしても、「FRBに逆らうな」という相場格言が意識されてあまり強気になりきれない状況も想定されます。

 さらに、先週の台湾をきっかけとする米中関係や、国内外の景気減速など、本当に市場が織り込めているのかに自信が持てないリスクもくすぶっており、これらが相場の邪魔者となってしまう場合には注意が必要です。

 例年のこの時期の相場は「夏枯れ」となることが多いですが、今年は少し慌ただしくなるかもしれません。