今週の指標:NYダウ平均株価

 今週は、先週の恒大集団のドル建て社債利払いの行方が依然として不透明で、その行方次第では再び相場を悪化させるリスクが残ります。

 また、つなぎ予算案を巡る議会の可決権限を30日に迎えるため、可決できなければ10月にも政府機関閉鎖の危機に直面することになり、株式の下落が想定されます。可決できれば恒大集団のデフォルトは中国国内問題としてとどまり、影響はそれほどないことになります。

 テーパリングも11月に延びており、10月は上昇が期待できます。

先週の結果

 先週の予測では、9月21~22日のFOMCでテーパリングが開始されるかどうかが注目となりました。テーパリングの開始が11月2~3日にずれ込むようだと10月の米株式の上昇は期待ができるとの見方が大勢でした。

 ところが、FOMCの前の20日(月)に中国のトップクラスの不動産会社、恒大集団のデフォルト懸念が発生し、NYダウは一時1,000ドル近い急落となって▲614ドルの3万3,970ドルの終値となりました。

 21日(火)も▲50ドルの続落となりましたが、22日(水)のFOMCでテーパリングの開始表明もなく、デフォルト懸念の中国恒大集団が利払いを行うと発表したことで懸念が和らぎ、NYダウは+338ドルと5日ぶりの反発となりました。

 23日(木)も+506ドルの3万4,764ドルと2日続伸の大幅反発となりました。24日(金)は、恒大集団のデフォルト懸念は根強く、下落して始まりましたが、8月米新規住宅販売件数が予想を上回り、押し目買いで景気敏感株の買いも目立ち、+33ドルの3万4,798ドルと3日続伸で引けました。