バン・バン・バン
FRB(米連邦準備制度理事会)は、物価上昇は起きているとしても、一過性であるという考えを堅持しています。しかしFRBがどう考えていようが、マーケットにとっては関係ないことです。FRBが間違っていた場合と本当に正しかった場合の、どちらのリスクを取るべきかで迷っているだけです。
今週発表されたインフレ指標を見る限り、FRBはもうインフレを無視することはできない。インフレ上昇を示すデータに対してFRBが「一過性」というコメントで対応するほど、状況はかえって悪化するだけです。いずれにしても、FRBはこれ以上に「ハト派」にはなれないし、政策ガイダンスの変更は時間の問題です。FRBが決定を引き延ばすほど、それが起きたときたときのインパクトは大きくなる。
マーケットが警戒しているのは「テーパー・タントラム」。「テーパー・タントラム」とは、8年前の2013年5月に、当時のFRB議長のバーナンキ氏が量的緩和の縮小(テーパリング)を示唆したことが引き金となって巻き起こった国際金融市場の大波乱のことです。
今月のジャクソンホールで「テーパー・タントラム」が発生するのか。その可能性はゼロに近い、といわれています。しかしクラリダFRB副議長の発言に対するマーケットの反応を見ると、いくらわかっていても冷静に振る舞うことは難しい。FRBが気をもたせるほど、かんしゃく玉(タントラム)は大きくなり、爆発したときの威力も大きくなります。
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