6月中旬以降、CRB指数、農産物、非鉄金属の上昇が目立っている

 一方、逆に上昇している銘柄もあります。以下は、同じ期間で上昇が目立った21銘柄の変動率です。

図:2021年6月17日から8月4日まで騰落率(上昇が目立った21銘柄)

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 天然ガス、農産物、非鉄金属の上昇が目立ちました。農産物では、植物油関連(パーム油、菜種、大豆油)、コーヒー、オレンジジュース、小麦、砂糖、綿花、生牛、天然ゴム(用途は産業用)が、非鉄金属では、錫(スズ)、ニッケル、鉛、アルミニウムが、確認できます。その他、温室効果ガス排出権、そして先程のCRB指数も、上昇しました。

 同じ21銘柄で見た場合、下落よりも上昇した銘柄の方が、変動率が高いことが分かります。上昇した21銘柄の変動率の平均は(最大最小を除く)10.9%、下落した21銘柄(同)は6.1%でした。「パウエル発言」「デルタ株拡大」「中国景気回復鈍化懸念」などがあっても、上昇している銘柄は力強く上昇しているのです。