円安はもう終わったのか？ FOMC後の混乱続き、ドル/円下落

今日の注目通貨：ドル/円

　FOMC後のFX市場はドル全面高。ユーロ/ドルは1.21ドル台から1.19ドルも下に抜け、1カ月ぶり以上の安値となる1.1891ドルまで下落しました。豪ドルは、0.77ドル台から約2ヵ月半ぶりの安値となる0.7539ドルをつけました。1.41ドル台にあったポンドも1.39ドル台に下げています。金価格は米金利を理由に下げる一方で、原油価格は米景気期待にもかかわらず下落しています。ダウ平均は下落、ナスダックは上昇。マーケットの混乱が続いています。

　この流れに沿えば、ドル/円が円安に行くのは当然。年初来高値（110.97円）更新は時間の問題、111円超えの呼び声も高かった。しかしその期待を裏切って、再び109円方面に向かっています。なぜか。FOMC後のドル買いが、ユーロや豪ドル、ポンド下落に伴う「円クロスでの円買い」の勢いの強さに押されて、結果として円高なったからです。

　本日は日銀金融政策決定会合。日銀が量的緩和政策の継続を訴えFRBとの政策相違がさらに鮮明になるならば、材料的には円安。FOMCタカ派変によって、RBA（豪準備銀行）、BOE（イングランド銀行）、ECB（欧州中央銀行）が緩和縮小に向けて動きやすくなったともいわれています。下落調整が一段落したあと、他通貨が金融政策期待で上昇を始めたならドル/円も再び111円を本格的に試す円安に戻るでしょう。

今週の予想レンジ ↑111.67円、↓108.63円  

　今週のドル/円のピボット（ブルベア判断の分かれ目）は110.15円。110.15円より上ならばドル買い優勢、110.15円より下ならばドル売り優勢。

112.22円 ： 2020年 高値（20年02月20日）
112.25円 ： 第4レジスタンス（HBO）

111.67円 ： 第3レジスタンス
111.09円 ： 第2レジスタンス 

110.97円 ： 2021年 高値
110.91円 ： 第1レジスタンス
110.82円 ： 06月 高値
110.20円 ： 06月 61.8%

110.15円 ： ピボット

110.00円 ： 06月 平均値

109.81円 ： 05月 38.2%
109.39円 ： 第1サポート
109.21円 ： 第2サポート
109.19円 ： 06月 安値

108.63円 ： 第3サポート
108.04円 ： 第4サポート（LBO）

107.32円 ： 2019年 安値