ウイング・ストップ

ウイング・ストップ(ティッカーシンボル:WING)はチキン・ウイングだけを売っているカジュアル・レストランです。

同社はフランチャイズ方式を採用しており、店舗の98%はフランチャイジーが所有しています。

同社のフランチャイズはとりわけ投資収益率が高いことで知られています。

現在、テキサス、カリフォルニアを中心に40州で882店舗を展開しています。最終的には2,500店舗まで拡張できると考えています。

同社のメニューは極めてシンプルで、チキン・ウイングだけを扱っています。また注文を受けてから揚げるというシステムを採用しています。ソースの種類は11種類あり、顧客の好みに合わせて調理します。

このようなシステムはユニークであり、いままでに無い切り口なので、競合他社と言える企業はありません。

同社の店舗は1,700平方フィートという小さい店舗を基本としており、顧客の75%はテイクアウト注文します。同社は大都市を中心に展開しており、ターゲット顧客はミレニアル世代です。

注文の50%は電話で、50%はスマホのアプリ経由で受注します。アプリ経由の注文は電話注文よりサイズが$4近く大きいです。

最近、ウイング・ストップはアマゾン・アレクサを経由して注文することが出来るようになりました。これはレストランとしては初めてのことで、デジタル戦略に力を入れているスターバックスなどより先行していると言えます。

またウイング・ストップはフェイスブック・メッセンジャーやツイッター経由でも注文できるようになります。

過去3年間の実績をみると売上高は年率平均+16%、修正EBITDAは年率平均+20%で成長してきました。

2016年は第3四半期までに104の新しい店舗を追加しました。店舗数成長率は+18%です。同期間の既存店売上比較成長率は+3.9%でした。同社の既存店売上比較は13年連続でプラスを続けています。また過去4年間の既存店売上比較の成長率はレストラン株の中で最も高かったです。

同社は2016年7月に一株当たり$2.9の特別配当を出しました。このように大胆な株主還元が出来る背景には、同社は自社店舗を持たない、身軽な経営をしていることによります。

同社は長期の経営目標として修正EBITDA+13~15%成長、EPS年率+18~20%成長を掲げています。