バイデン政権は暗い船出か?

 上記のような状況を考え合わせるとバイデン政権の船出は晴れ晴れしいものになるというより、うつむき加減でストイックなものにならざるを得ないと思います。

 1月6日(水)にトランプ氏支持者が選挙結果に納得できず、ワシントンDCの米議会の建物に乱入するという事件がありました。この珍事件に象徴されるように米国民は新型コロナや、それがもたらしている経済の低迷にイライラし、我慢の限界にきています。

バイデン氏の中国政策

 ところで、バイデン氏が大統領になって、まず取りかからないといけないのは中国政策をどうするか? という問題です。

 トランプ氏は米国の単独行動で一人、中国に対じするアプローチを好みましたがバイデン氏は世界の民主主義国に呼びかけ、中国の包囲網を構築していく考えだと伝えられています。

 現在、中国からの輸入品に課している関税も、当分の間、そのままにするとみられています。

 さらに、トランプ氏が打ち出した、中国軍と商売している中国企業を米国から締め出す政策に関してもバイデン氏がそれを継続するのか? それとも譲歩するのか注目されます。

 いずれにせよ、当面のフォーカスが中国であることは間違いありません。

2月相場は楽観しないほうがいい

 1月に入って、二つの新展開がありました。

 一つは民主党が上院も過半数を占め、ブルーウェーブになったということ。これは金利上昇を招くという意味で株式市場にマイナスです。次に新型コロナワクチンの接種が予定より大幅に遅れているということ。これは今年後半までに集団免疫が成立する希望を砕く、ガッカリさせられるニュースです。

 バイデン大統領の就任式の終わった後、2月相場は楽観しないほうがいいでしょう。