基本的投資リテラシーとは?

 筆者は、投資リテラシーには、「基本的投資リテラシー」と「実践的投資リテラシー」の2つがあると考えています。

 基本的投資リテラシーとは、投資の教科書に載っているような基本的知識のことです。例えば次のようなものです。

基本的投資リテラシーをチェック

・預金が最もローリスク・ローリターンで、株式が最もハイリスク・ハイリターン、債券はその真ん中である

・インフレになるとお金の価値が下がり、デフレになるとお金の価値が上がる

・債券の利回りは高いほど有利なのではなく、高いほどリスクが高い

・投資先が倒産すると投資資金の多くが失われるので、倒産可能性が低い投資先を選ぶ

・一つの投資先に資金を集中させるとリスクが高すぎるので複数の投資先に分散させる

・PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が低いほど、配当利回りが高いほど株価は割安

 さすがに投資をするならこのくらいは知っておかないとまずい、というレベルのものですが、この基本的リテラシーすら危ういという方が多いのです。例えば、倒産リスクが高いほど債券の利回りが高くなるのは投資の世界では常識です。ところが、利回りが高いほど、利息をたくさん支払うことができる優良な会社で、倒産リスクも低いと本気で信じている人も意外と多いのです。

 投資の教科書を読んだり、ネットで調べたりすればすぐ分かることばかりですので、最低限この基本的リテラシーは身につけておいてほしいものです。