不動産投資のネックは?

 それぞれの投資には、それぞれ成功している人やプロの人がいます。その人たちに聞けば、自身が手掛けている投資を勧めると思います。筆者の場合は株式投資で成功していますから株式投資を勧めることになりますが、それは決してえこひいきしているわけではなく、株式投資が投資初心者に向いていると本心から思っているからなのです。

 例えば不動産投資の最大のネックは、「かなり大きな資金が必要なこと」「借り入れをしないと資産を大きく増やせないこと」です。

 不動産投資で成功している方は、借り入れをして資金調達できることこそが、不動産投資の最大のメリットであると口をそろえて言います。

 確かに成功できるような人にとってはそうなのでしょうが、でも借り入れは借り入れです。借りたものは返さなければなりません。

 もし物件の目利きがうまくできず、その結果賃料も想定通りに入らず、売ろうとしても買った値段よりかなり安くないと売れない、そのため物件を売却しても借金が残ってしまう…これが不動産投資で失敗する典型的なパターンです。

 筆者も、バブル期に借り入れを起こして不動産投資をした結果、50億円あった資産が全てなくなり、5億円の借金が残った、というケースを実際に目にしています。

 不動産は扱う金額がかなり大きいことと、失敗した場合多額の借金が残る可能性があるため、一度大きな失敗をすると再起不能になってしまいます。投資初心者がしっかり勉強もせず、いきなり借金をして不動産投資をするのはかなりリスクが高いのではないかと思います。