本日の注目通貨

ドル/円:トランプ大統領が「行動不能」になった場合はどうなる?

 トランプ大統領が、ジョンソン英首相(4月にコロナに感染して入院)の時のような同情票を集められるかは疑問です。マスク着用などを拒否してきたトランプ大統領は、ある意味自業自得な面もあり、特に米国の感染者は世界最大であり死亡率も高い状況が続くなかではトランプ政権のコロナ対策への批判は強く、同情票が急増する可能性は低いと見られています。

 万が一、トランプ氏が大統領として職務を遂行できない状態に陥った場合には、代わってペンス副大統領(陰性)が大統領となり、大統領選を戦うことになります。副大統領はポンペオ米国務長官(陰性)。(もしペンス氏が行動不能になった場合はペロシ下院議長(民主党)が大統領に。)

 マーケットは、「バイデン大統領」と米議会における「民主党過半数」というシナリオを急速に織り込んでいます。それは、民主党の大型景気刺激策が早期に成立する期待と強め、米株式市場を上昇させるでしょう。また米長期金利の上昇による日米実質利回り差の拡大で、ドル/円を円安に向かわせる可能性があります。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

本日の注目グラフ

ダウ平均と日経平均の推移(2020年1月 ~ 2020年10月)

NY金先物とNY原油先物の推移(2020年1月 ~ 2020年10月)

10年物 日本国債と米国債 利回り推移(2020年1月 ~ 2020年10月)