今週の日経平均はどうなる?

 続いて、本題の日経平均について見ていきます。

■(図4)日経平均(日足)とMACD(2020年9月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の日経平均は週初の14日(月)に一段高でスタートしました。この日は自民党総裁選が行われ、菅新首相の誕生を確認できたことで、いわば「ご祝儀相場」のようなムードの中、9月3日の直近高値を超える動きとなりました。

 その後は値を伸ばせず、むしろ、ジリジリと上値が重たくなる展開のまま週末を迎えることとなり、結局、「上昇しては失速」という最近の値動きのパターンが繰り返された格好です。その一方で、25日移動平均線上をキープできたことや、ローソク足についても、先週の5営業日のうち、4営業日が陽線となっており、底堅さも見せています。

 底堅さといえば、前回も紹介した、2回目の「上昇ウェッジ」の下値の線がサポートとして機能しているようにも見えます。とはいえ、ウェッジの形がさらに煮詰まりつつある中、先ほどの米株市場の動きを踏まえると、今週は残念ながら下抜けとなってしまいそうです。

 ただし、米国株と同様、日経平均も75日移動平均線水準で踏みとどまることができれば、押し目買いが意識されやすい状況にあると考えられます。つまり、上値ラインを同じとする3回目の上昇ウェッジが新たに形成されるイメージです。22日(火)のシカゴ日経平均先物は2万2,885円で取引を終えていますが、9月の配当金権利の関係で先物取引よりも現物取引の価格の方が高くなっており、実際のところは、2万3,000円台乗せで今週の取引がスタートしそうです。

 なお、75日移動平均線から少し間隔を空けて200日移動平均線が控えています。過去2回の上昇ウェッジのスタート地点はともに200日移動平均割れのところにありますが、仮に足元の株価がここまで調整した場合は再び上昇ウェッジを形成することができるかというと、そこは微妙かもしれません。