NYダウは上値重いが、チャートの見た目は堅調

 ただし、問題なのは目先で株価が反発したとしても、再び上値を目指せる状況へとつながるかどうかです。

 それについては、週末の日経225先物取引が上昇に転じる背景となった、米株市場の動きと為替市場の動きから考えてみます。

■(図2)米NYダウ(日足)の動き(2020年7月31日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週末31日(金)のNYダウ平均株価終値は2万6,428ドルとなり、前日比で114ドル高と反発しました。

 引き続き、2月12日高値と6月8日高値を結んだラインを抜け切れず、上値の重たさに変わりはありませんが、下値についても25日・200日移動平均線がサポートとなっています。

 また、週末にかけて下ヒゲがかなり長い陰線が立て続けに2本出現していますが、ヒゲの下限が2本とも2万6,000ドルあたりとなっています。しばらくはこの2万6,000ドル水準が防衛ラインとして機能しそうです。

 下ヒゲが長いということは、安いところで比較的強い買い戻しが入っていることを意味するため、「強くはないものの、しっかりしている」印象となっていますが、好調な決算だった構成銘柄のアップルの大幅上昇がなければ、31日(金)のNYダウは下落していたことを踏まえると、実際のところはチャートの見た目ほど堅調ではないかもしれません。