個人投資家はどのような状況にあるのか

 個人投資家の状況を大別すると大きく4つに分類できます。

(1)順調に上昇相場に乗れている
(2)安いところで買えたがもう売ってしまった
(3)株を買うことができず上昇相場に乗れていない
(4)逆に空売りをしていて損失が膨らんでいる

 特に(1)と(3)の違いが重要です。なぜ株を買うことができなかったのか、その理由を突き止めなければ今後も同じことの繰り返しになってしまいます。

 筆者が個人投資家に話を聞いたところ、再び株価が下落するのが怖くて買えなかった、という意見が圧倒的に多かったです。

 つまり、コロナ・ショックによる株価急落後、多少株価が反発したとしても再び株価が下げに転じると思っていたのです。

 確かにニュースをみれば「米国では世界恐慌を超える失業者数」、「航空会社が相次いで破たん」、「飲食店の閉店続出」、「新型コロナウイルスの感染第2波は必ず来る」など、足元の景気が最悪で今後の見通しも明るくないと強く感じてしまいます。

 そのこと自体は間違っていないのですが、株式投資をするのであれば、足元の実体経済と株価の動きは異なることが多いという点は絶対に理解しておかなければなりません。ここが理解できないと、特にバブルのような大きな上昇相場に乗ることができなくなります。