今週の予想

新型肺炎の感染拡大への警戒感が高まり、2万3,000円台前半でのもみ合いへ

 2月15日(土)、16日(日)の間に新型肺炎の感染拡大が継続し、ニュースはこの話題で一色となって、投資家心理を冷やす状況になってきました。

 先週末の米国市場でも主要3指標はしっかりしていましたが、上値の重い展開に。日本に停泊中の客船から米国人乗客がチャーター便で米国へ帰国したことから、この話題に関心が集まれば、米国内で新型肺炎への不安感を高め、これまでの楽観論が大きく後退することが考えられます。その結果、米国株式が下落すれば、米株高に支えられていた日本株式は下落することになります。日経平均株価は、まず2万3,000~2万4,000円の中で、下限での様子見となる可能性があります。

 17日(月)の朝に発表された2019年10~12月期GDP(国内総生産)速報値は5四半期ぶりのマイナス成長、年率6.3%減に。しかし、これには新型肺炎の影響は反映されておらず、割り引いて考える必要があります。また、今週は週末から3連休となりますので、特に週後半は様子見が高まります。

 SQ(特別清算指数)を通過して需給関係が改善されたり、FRB(米連邦準備制度理事会)が新型肺炎の景気への悪影響を考えて、早目に利下げの手を打って、NYダウ平均株価が3万ドルを目指すなら、今後、日経平均がしっかりすることが考えられます。トランプ米大統領やFRB議長の発言があれば、注目となります。

 新型肺炎の収束がいつになるのか判断が難しく、一方、日経平均株価が下がると、金余りで押し目買いが入るため、もみ合い相場が続きそうです。