米国株はFOMC後どうなる?要注意のサインも

 もちろん、今週は注目のFOMCが控える米国株市場の動きがカギになっていきます。FOMCは7月30日~31日に行われますが、日本株市場がその結果を受けるのは8月1日(木)の取引からです。0.25%の利下げが大方の予想となっていますが、今後の利下げ方針など、これまでの米国株市場は利下げ期待によって上昇してきた面が強い分だけに、「アフターFOMC」の市場の反応が警戒されます。

 下の図4はNYダウ(日足)の平均足とMACDの動きを示したものですが、平均足の陰転と陽転の繰り返される場面が増え、MACDとシグナルとのクロスも出現しており、上昇基調が崩れたとはまだ言い切れないものの、微妙な感じになっています。

■(図4)NYダウ(日足)の平均足とMACD (2019年7月26日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 FOMC後もこの上昇基調を維持できるかが今週の米国株市場の焦点になりますが、この他にも少し気になる点もあります。先週の7月23日(火)に米国株市場で「ヒンデンブルグ・オーメン」が点灯したという話題が出てきていることです。

 ヒンデンブルグ・オーメンとは、1937年5月に米国で爆発事故を起こした独の飛行船から名付けられ、52週高値・安値更新の銘柄数の関係や、マクレラン・オシレーターなどのいくつかの条件を満たすことで点灯する売買サインです。

 細かい条件についてはここでは触れませんが、このサインが出現すると、40日前後のあいだに大きな下落局面が訪れることが多いとされていて、直近では5月10日に点灯してその後に株価が下落したことが記憶に新しいほか、昨年2月や10月の相場急落時にも、事前にこのヒンデンブルグ・オーメンが点灯していました。

 現時点では、過度に警戒しなくても良いかもしれませんが、少なくとも「いったん崩れると、相場の下げ足が早くなりそう」であることは常に頭の片隅に置いておいた方が良さそうです。

※次回の「テクニカル風林火山」は、8月6日(火)掲載予定です。