上値の伸び悩みや株価下落、どこまでが許容範囲?

 そのため、今週は「出遅れ」日本株と「高値更新」米国株のシーソーゲームの展開がメインシナリオとなりそうですが、上値の伸び悩みやある程度の株価下落は中長期的にはOKということになります。ではどの程度なら許容範囲なのかというと、前回も紹介した、複数のトレンドラインによる整理が引き続き有効です。

■(図3)日経平均(日足)の動き その2(2019年6月21日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図3は、昨年10月2日の高値を起点にして、戻り高値を結んだ赤いトレンドラインと、12月26日の安値を起点にして、押し安値を青いトレンドラインを組み合わせています。

 前回は、青いトレンドライン(3)と、赤いトレンドライン(3)がクロスしているところに囲まれたゾーンが想定レンジになると指摘しましたが、実際にその通りの値動きとなりました。引き続き、下方向に株価が進んだ場合は、赤いトレンドライン(3)がサポート、反対に上方向に進んだ場合は青いトレンドライン(3)が抵抗の目安として意識されそうです。

 そして、次に控えているのは赤と青のトレンドライン(4)で、このラインに囲まれているエリアの幅は次第に狭くなっています。ちょうど「三角保ち合い」のようにも見え、抜けた方向に株価が大きく動く可能性を感じさせます。しばらくはもみ合いが続きそうですが、相場に新たな方向感が出てくる時期はそう遠くないのかもしれません。